犬や猫などのペットのいる生活に憧れていても、実家では家族が動物嫌いだったり、今一人で住んでいる物件がペット不可だったり、諸事情で飼えない方も多く、「次の物件ではペットを飼いたいなあ」と思っている方もいらっしゃることでしょう。では、ペットを飼える部屋を探すときは、どんな点に注意したらよいのでしょうか。
必ずペット可の物件を選ぶ
「ペット可」を禁止しているお部屋なのに、ペットを飼っていることがわかったら……。「即刻退去!」となる可能性があります。「ばれなかったから大丈夫」と思っていても、退去後にニオイや床や壁のキズ、残っている体毛などから「ペットがいた」というのは、わかるものです。清掃やリフォームに余分な費用がかかるため、余分な費用が請求される可能性があります。
最近、入居中に問題を起こさなければ、敷金の大部分が戻る例も増えてきました。しかし、「ペットを飼ってもよい」物件ではない限り、この場合には当てはまらないでしょう。ペットを飼いたいと思っている人は、必ず「ペット可」の物件を探すようにしましょう。
ペット可物件とは
家賃や敷金は高め
「ペット可」の物件は、家賃や敷金が高めに設定されていることが少なくありません。また、敷金は「1ヶ月償却」などと具体的に戻らない金額が明記されていることがあります。なかには、敷金が全く戻らない契約もあります。入居時だけでなく、退去時にいくら戻るのか、別途、負担金はあるのか、など、契約前に確認しましょう。
大きさや頭数、種類
大きさ、頭数、種類の決まりがあることがほとんど。注意したいのは、子どもの段階で飼い始めて、大人になると大きなサイズになるペットです。小さな今だけを見るのではなく、大人になったときの大きさをよく調べておきましょう。また、「1匹まで」というルールがある例も少なくないので、そこも確認する必要があります。
ルールにない動物は?
ウサギやフェレットなど、ルールに定められていない種類のペットを飼いたい場合どうすればよいでしょうか。そのときは、「ウサギを飼いたいのですが」などと、不動産会社に尋ねてみましょう。ここで、熱帯魚や小鳥は「ペット」には含まないことがありますが、飼いたい場合は事前に確認しておきます。賃貸借契約書のなかに「金魚の飼育はOK」などと書いてもらうと、「聞いてなかったのに」とあとから言われることがなくなります。
飼い方をチェックしよう
飼い方も大切。ベランダに出すことを禁止しているルールもあります。さらに、「ペット可」の物件と言っても、住んでいる人全員がペット好きとは限りません。ベランダでのブラッシングやえさやり、トイレが迷惑になることがあり、これらを禁止している物件もあります。犬の場合は、散歩の際、エレベーターの利用を禁止する例もあります。定められたルールを確認しておきましょう。
動物病院は近い?
最後に、ペットのことを考えて、近隣の動物病院の有無と開院時間も調べておきます。ずっと一緒に過ごすペットですから、しっかりと責任をもって世話をして、楽しく暮らしたいものです。
高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォーム、空き家、住宅ローンなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『最高のマンションを手に入れる方法』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。
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