資生堂はこのほど、日本マイクロソフトの協力のもと、オンライン会議で通信中の画面に表示される顔に自動でメークや顔色補正を行うアプリ「TeleBeauty(テレビューティー)」を開発した。
同社によると、現在、働き方の多様化が進むなか、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方であるテレワークが広がっているという。育児・介護などの家庭の事情により、女性のテレワーク利用者も増えていることから、同社では「テレワークを行う際に発生する女性ならではの悩み」について調査したとのこと。
その結果、外出予定がない在宅勤務時にオンライン会議のためだけのメークを負担に思っていること、プライベートである自室の映り込みを好まないこと、パソコンのカメラ性能によっては肌がきれいに見えにくいという不満などが挙げられたという。
そのような悩みに応えるため、同社のアーティストが持つメーク技術、1999年から研究し店頭で運用してきた実績もあるメークのシミュレーション技術、トレンド情報などを活用し、「TeleBeauty」を開発した。顔を映すだけで自動的に画面上の顔にメークが施される。パターンは「自然なメーク」「2016年の流行」「シャープ」「かわいらしい」の4種。
また、メークや照明環境によって目立って見えてしまう毛穴やしわ、くま等を自然にぼかす「肌のテクスチャの補正」、目元・口元のメークの濃淡を調整可能な「オプションモード」も搭載した。
リアルタイムで顔の動きに連動するため、実際にメークをしているように感じられるのが特徴とのこと。会議前に手間がかからないように、簡単に操作できるようにデザインしている。
同アプリは、同社が実施する「働き方改革週間2016」(10月17日~21日)に、日本マイクロソフトより技術支援を受け、試験運用を実施する。また、9月から11月の期間、日本マイクロソフトの女性社員100名の試験運用も行うという。なお試験運用後の展開は、現時点では未定であるとのこと。