iWorkを使おう その2 ワープロソフト「Pages」を使う

iWorkソフトを使う第1弾はレイアウトワープロソフト「Pages」を使ってみよう。MicrosoftのWordとは少し違うがアップルらしい表現力がPagesの魅力だ。

Pagesの呼び出しはLaunchpadから行おう

Pagesを起動するとまず「テンプレートを選択」する画面になる。ここには白紙のものも合わせて9種70枚のテンプレートがあり、選ぶだけで書式やレイアウトの設定を持った文書が作られる。学校に提出するための文書を作るレポートやビジネスレター、名刺などのワープロ的なものから、複雑なレイアウトのちらしとポスター、カードやニュースレターなどもある。

テンプレート画面。70枚の中から選んで文書を作れる。使いたいテンプレートを選択してダブルクリックしよう

まずは普通の縦方向の空白用紙を選んでみよう。ダブルクリックすると白紙のレイアウトが表示される。ちなみにPagesには残念ながら縦書きという書式はない。上部が表やグラフ、図形や写真の差込などを行うためのツールバー。右側のバナーがテキストや写真などオブジェクトのスタイルを決めるフォーマットを設定する「インスペクタ」になっている。

白紙のテンプレートを選択。ツールバーとインスペクタを使って文書を作成していこう

まずは本文の内容を入力してから[スタイル]で書式を設定しよう。フォントの種類、サイズ、スタイルや配置などを決められる。

テキストを入力したらフォントを変更して見出し部分を太文字化。フォントによっては太字や斜体が効かないものもあるので注意しよう

写真の挿入は[メディア]ボタンを押して「写真」アプリに登録されたものから選択するか、差し込みたい写真をドラック&ドロップして追加する。サイズもドラックして変更できる。

メディアボタンを押すと「写真」アプリに入っている写真やムービー、音楽が挿入できる

デスクトップにある写真をドラッグ&ドロップでも挿入できる

挿入した写真を選択している間はインスペクタで写真のスタイルを決めることができる。そのほか、イメージのトリミングや露出の変更、文字の回り込みなど配置の設定も行える。

写真を選択した状態だとインスペクタでは写真のスタイルなどを決めることができる

イメージパネルでは写真のトリミングや差し替えが可能

配置パネルではテキストの回り込み処理や写真のサイズ、位置、角度などを指定可能

写真の配置が終わったら出力してみよう。PagesからはPDF、Word形式、標準テキスト、ePubなどに書き出すことができるが、PDFにするならMacのプリント機能を使ってやればサムネイル表示される。レイアウトを確認して出力ができるので便利だ。

ファイルメニューから「書き出す」を選ぶと、表示された各形式に出力可能

ファイルメニューからプリントを選ぶと出力のサムネイルイメージが表示される。PDFで出力するならこちらでイメージを確認する方が便利だ。プリントからPDFへの出力は[PDF]ボタンを押す

サムネイルで書類の余白などが気になるときは、画面上部にあるツールバーの「書類」をクリックして余白サイズなどを変更しよう。

ツールバーの[書類]ボタンをクリックすると用紙サイズやページの方向、上下の余白を設定できる

レイアウト機能をしっかり使おう

今度はしっかりとレイアウトされたテンプレートを使ってみよう。新規書類を作ってテンプレートから「学校ニュースレター」をダブルクリックで選択しよう。

サイドバーからニュースレターを選択するとカテゴリ別に表示できる。「学校ニュースレター」をダブルクリックして選択しよう

開かれた書類は英語タイトルがついていて、写真もいくつか並んでいる。本文部分もアルファベットのテキストが入っている状態だ。このテンプレートを手直しして、オリジナルの文書にしていこう。

テンプレートは色々なパーツが綺麗に並べられている。内容を書き換えてオリジナルの文書にしていこう

テキストを修正したいところにマウスカーソルを持っていってダブルクリックすると、そのテキストが選択されて書き換えが可能になる。

マウスでクリックしてオブジェクトを選択し、ダブルクリックで修正部分を選択。内容を書き換えよう

枠そのものを選択すればそのオブジェクトの編集が可能になる。色を変えたり、影をつけたりして印象的なイメージにしてみよう。

バナーの色を変更してシャドウをつけてみるとイメージが変わった

写真を差し替える場合は、写真の右下についているアイコンをクリックするとツールバーの「メディア」ボタンと同じ動作をして「写真」アプリから写真を呼び出し可能に。ドラッグ&ドロップもできる。差し替えた写真は既存の枠に収まるように自動的にサイズが変更される。

レイアウトされた写真の右下にある写真アイコンをクリックするとツールバーのメディアバーと同じボックスが表示され、写真やムービーが挿入できる

挿入したものはレイアウトの写真の位置に合わせて自動的にサイズが変更される

トリミングを変更したい場合はインスペクタを[イメージ]にして[マスクを編集]ボタンをクリック。画像を拡大縮小できるようになる。丸い写真のところも同じように写真を差し込めばそのレイアウトのまま変更される。

[マスクを編集]を押すと写真の下にトリミングツールが表示され、スライドバーを左右に動かせばトリミングのサイズを変えられる。終了で確定しよう

丸い切り抜き部分も同じ形で挿入し、トリミングが可能

本文の部分も書き直ししよう。英字フォントの場合はデフォルトのフォント表示になるため、指定を変更しよう。段組設定なども可能。本文の内容を一通り修正すれば完成だ。普通に作ると面倒なレイアウトの文書だが素材さえ用意すれば簡単に作ることができる。

英字のところを日本語に書き換えてもフォントの指定は元のまま。使いたいものに変更しよう

Pagesの使い方に慣れてきたら、自由なレイアウトで作ってみよう。新規書類で白紙を選んでから、メニューバーの「ファイル」メニューから「ページレイアウトに変換」を選ぶと完全に白紙の書類ができる。ここにツールバーのボタンからオブジェクトを選んで自由に配置していこう。

ページレイアウトに変換すると、オプジェクトをどこにでも表示できる白紙の状態になる

テキストボックス、写真、表組などをツールバーから選んで自由に配置しよう

グラフの場合、グラフの数値を入れるボックスがあるのでそちらを編集することで表示を変更できる。もちろんテンプレートにも利用可能

これでPagesの一通りの機能を紹介した。次回はその他の機能とiPhone/iPadで利用する場合の使いかたを解説しよう。