モバイルバッテリーで一躍有名になったアンカー。設立わずか7年の新興企業が家電ブランド「eufy」を立ち上げ、本格的に日本市場に挑む。eufyブランド第一弾として発売する製品は、いずれもすでに日本で売られているものばかり。競合ひしめく中でアンカーはどうやって家電市場に食い込もうとしているのか。

Eufyブランドの領域と製品

アンカーが、新ブランドEufyで取り組む領域は、クリーニング(掃除機)、ライティング(照明器具)、エンバイロメント・エンハンスメント(空調に該当、アロマディフューザーや空気清浄機など)の3分野だ。"健康で安心な生活を後押しできる製品"をコンセプトに、新発売となるのが、ロボット掃除機「RoboVac 20」、LEDデスクライト「Lumos」、超音波加湿器「Humos Air」の3製品となる。

Eコマースでの販路の親和性が高くマーケティングのエッジが立てやすい3分野をeufyブランドスタート時の領域に設定したという

各製品には魅力的な特徴を備えているが、ロボット掃除機、LEDデスクライト、超音波加湿器として見てしまうと新味は感じられない。近年話題になったロボット掃除機でさえ、アイロボットのルンバがあり、シャープのココロボなどがある。LEDデスクライト、超音波加湿器にいたっては、数多くの家電メーカーが製造している。

それでも、日本市場に食い込もうとするアンカーには、それなりの戦略があってこそ。それを理解するには、同社の設立の背景と基本戦略を知っておくことが必要だ。

「RoboVac 20」は他社製より連続稼動時間が長く、機器の厚みが少ないことで、より多くの範囲をロボット掃除機に任せられるという。直販価格(税込み、以下同)は29,800円。10月5日発売

「Lumos」は一般的なLEDライトよりも照射寿命が25%長く、5万時間の長寿命を実現。上位モデルのLumos E1は背面に2つのUSB充電ポートを搭載しスマートフォンやタブレットなどの急速充電も行える。Lumos E1の直販価格は5,980円、Lumos A4は3,480円。11月上旬発売予定

「Humos Air」は静穏性が高く、約4リットルの大容量タンクにより、最大26時間の連続使用が可能。オイルディフューザーとしても使える。直販価格は4,980円。11月上旬発売予定