モバイルバッテリーで一躍有名になったアンカー。設立わずか7年の新興企業が家電ブランド「eufy」を立ち上げ、本格的に日本市場に挑む。eufyブランド第一弾として発売する製品は、いずれもすでに日本で売られているものばかり。競合ひしめく中でアンカーはどうやって家電市場に食い込もうとしているのか。
Eufyブランドの領域と製品
アンカーが、新ブランドEufyで取り組む領域は、クリーニング(掃除機)、ライティング(照明器具)、エンバイロメント・エンハンスメント(空調に該当、アロマディフューザーや空気清浄機など)の3分野だ。"健康で安心な生活を後押しできる製品"をコンセプトに、新発売となるのが、ロボット掃除機「RoboVac 20」、LEDデスクライト「Lumos」、超音波加湿器「Humos Air」の3製品となる。
各製品には魅力的な特徴を備えているが、ロボット掃除機、LEDデスクライト、超音波加湿器として見てしまうと新味は感じられない。近年話題になったロボット掃除機でさえ、アイロボットのルンバがあり、シャープのココロボなどがある。LEDデスクライト、超音波加湿器にいたっては、数多くの家電メーカーが製造している。
それでも、日本市場に食い込もうとするアンカーには、それなりの戦略があってこそ。それを理解するには、同社の設立の背景と基本戦略を知っておくことが必要だ。