日産自動車は30日、フランス・パリで開催中のパリモーターショー(一般公開は10月1~16日)にて、5代目となる新型「マイクラ Gen5」(日本名「マーチ」)を世界初公開したと発表した。2017年3月に欧州での発売を予定している。

パリモーターショーで世界初公開された新型「マイクラ」(日本名「マーチ」)

世界最大のハッチバック市場である欧州をターゲットに開発した新型「マイクラ Gen5」は、ボディの長さを特徴づける印象的なキャラクターラインなどが人目を引くデザインとしている。歴代モデルと比べてボディが低くて幅広く、室内空間も長くなった。新しいダウンサイズターボエンジンで俊敏な走りを実現し、充実した安全装備も採用した。

デザインは2015年のジュネーブモーターショーで公開したコンセプトカー「スウェイ」を忠実に再現し、シグネチャーデザインキューとエモーショナルで彫刻的なボディ形状により、日産の最新のデザインランゲージを体現している。車体色は印象的な外観に合わせ、「エナジーオレンジ」など10色を設定。エクステリアおよびインテリアのパーソナライゼーション用オプションにより、125種類のバリエーションの選択が可能となる。

「マイクラ Gen5」では、ドライバーの快適性に重点を置き、ドライビングポジションを低くすることで、より安心感のあるドライビングを可能とした。可動域が長くなったシートスライドや、ステアリング・ペダル・シフトレバーの位置を最適化することで、体型に合わせた理想的なドライビングポジションも提供。拡大された全幅および長くなったホイールベースにより、クラストップレベルの室内空間の広さも実現した。

新型「マイクラ」インテリア

技術面では、欧州における日産Bセグメントモデルとして充実した安全装備を全グレードで備え、「ニッサン インテリジェント ドライビング」を体現した。欧州のBセグメントで初採用となる「車線逸脱防止支援システム(LDP)」、日産ブランド車としては欧州初となる「歩行者認識機能付きインテリジェントエマージェンシーブレーキ」も搭載。上級セグメントに搭載される「インテリジェントアラウンドビューモニター」「標識検知機能」「ハイビームアシスト」「ブラインドスポットワーニング」などの技術も採用した。

その他、Boseと日産のコラボレーションによって開発された「Bose Personal サウンドシステム(6スピーカー)」、7インチフルカラーセンターディスプレイ、快適な乗り心地を実現する「アクティブライドコントロール」、アンダーステアを低減し軽快なハンドリングをサポートする「アクティブトレースコントロール」を搭載する。

エンジンの効率も大幅に向上しており、どちらも90馬力を有する0.9リッターターボチャージャー付3気筒ガソリンエンジンと1.5リッターディーゼルエンジンの2タイプをラインアップした。73馬力の1.0リッター自然吸気ガソリンエンジンも追加予定だ。