説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで睡眠分析できるようになった、ってホント?』という質問に答えます。

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本当です。というより、iOS 8のとき『ヘルスケア』アプリが登場して以来、サードパーティ製アプリや周辺機器を利用することで実現できていました。9月に公開されたiOS 10では、標準装備の『時計』アプリに用意された新機能「ベッドタイム」をセットアップすることで、睡眠分析を行うことが可能となっています。つまり、iOS 10からは睡眠分析機能が標準装備化されたというわけです。

『時計』アプリの「ベッドタイム」タブで起床時間や睡眠時間、起床時に鳴らすサウンドなどを選択すると、ベッドタイム機能が有効になります。以降、「ベッドタイム」スイッチがオンのときは、使用時間に基づいて睡眠時間が記録されます。

『時計』アプリが記録したデータを『ヘルスケア』アプリが読み出す形で利用する形になるため、ベッドタイム機能のセットアップが完了するまでは、『ヘルスケア』アプリを操作しても睡眠分析に関する項目が表示されません。睡眠分析なんて項目は見当たらないと諦める前に、『時計』アプリを操作してみましょう。

なお、ベッドタイム機能は就寝時刻と起床時刻の記録がおもな役割で、睡眠の深さ/質は測定できません。睡眠時間を長期にわたり記録し続けることで、自分の睡眠習慣を把握することが機能の主眼です。基本的には、夜の決まった時刻に就寝を呼び掛け、翌朝に音を鳴らして起床をうながす「睡眠時間記録機能付き目覚まし時計」です。レム睡眠やノンレム睡眠といった分類はもちろん、いびきの有無など睡眠障害の原因追及に役立ちそうな機能はありませんから、「睡眠分析」という名称には期待しすぎないほうが賢明です。

時計アプリで「ベッドタイム」の設定を完了すると、『ヘルスケア』アプリに睡眠分析の項目が表示されるようになります