ニコンは、世界最大級の写真関連展示会「photokina 2016」で全天球カメラ「KeyMission 360」を含むアクションカメラ3製品を発表した。年初にCESで公開されたKeyMission 360がようやく発売に、また170度および80度の広角アクションカメラが加わり、一気にラインナップが拡大した。3製品とも国内では10月28日に発売される。

「I am on a Mission」をテーマに開催されたニコンのプレスカンファレンス。いよいよKeyMission 360が正式発表。同時に2つのアクションカメラも登場する

KeyMission 360

KeyMission 360は、2つのカメラを使って360度の全天球画像を撮影できるアクションカメラ。1回の撮影でカメラの周囲すべてを撮影できる全天球カメラは、リコーが「THETA」を発売して以来、VRの普及も重なって各社からの製品投入が加速している。

KeyMission 360の第一の特徴は、アクションシーンでも360度画像を撮影できるタフネス性能。カメラ単体で水深30mの防水性能 (IPX8)、IP6X相当の防塵性能、2mの落下に耐える耐衝撃性能、-10度の寒冷地でも撮影できる耐寒性能を備えていること。さらに、4K動画の撮影にも対応しており、全天球カメラとしてはトップクラスの性能・機能を誇る。

前後2つのカメラで360度の全天球画像を記録するKeyMission 360

本体上部にシャッターボタン

本体側面。4K対応のロゴが見える

ニコン・ヨーロッパ 社長の土田貴実氏は、「自分自身や周囲360度すべてを写真に撮りたい、特別なライフイベントで何が起きたかを友だちや家族と共有したいといった要望に対して、ニコンは静止画も動画も楽しんでもらえる技術を持っている」と強調。KeyMission 360がニコンの技術をつぎ込んで、360度画像の楽しさを提供できるとアピールした。

ニコン・ヨーロッパ 社長の土田貴実氏

さまざまなアダプターなどオプションも豊富に用意

ブース内にはサムスンのGear VRを多数設置し、KeyMission 360で撮影したVR映像を視聴できるようになっていた。来場者の関心は高く、多くの人が並んでいた

プレスカンファレンスには、ナショナルジオグラフィック所属のビジュアルストーリーテラーであるMartin Edstrom氏が、インドの祭典をKeyMission 360で撮影した映像が再生され、4Kで撮影でき、なおかつタフネス性能を備えるKeyMission 360のメリットを紹介した。

Martin Edstrom氏

このように一脚を使って祭りの様子を撮影

実際に撮影された映像