9月15日から18日まで千葉・幕張メッセで開催された東京ゲームショウ 2016。Wargaming.netブースでは2015年に引き続き、World of Tanksによるゲーム大会「第2次PCメーカー対抗トーナメント」が開催された。
今回は事前に7社のメーカーがエントリーを表明していたが、急遽MSIが人員不足により不参加となったため、6チームトーナメントによるトーナメント戦とエキシビションマッチが行われた。司会はタレントの鉄平氏、解説にプロゲーマーチーム「SCARZ」のRenno氏が担当した。
ちなみに2015年に開催した第1回大会の覇者「Team GALLERIA」がシードということで、一旦トーナメントリストが公開されたが、MSIの棄権により「Team ALIENWARE」が第2シードの扱いになった。
■第2次PCメーカー対抗WoTトーナメント 参加チーム 1:ユニットコム Team Level∞ 2:ツクモ Team G-GEAR 3:日本HP Team OMEN's 7 4:日本エイサー Team PREDATOR 5:デル Team ALIENWARE 6:MSI(棄権) 7:サードウェーブデジノス Team GALLERIA |
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今回のルールとして、車両は無制限で1チーム7名で編成するが、チーム内に重戦車、中戦車、軽戦車、駆逐戦車は最低一両入れなければならない。また、同じ戦車は二両までという制限がある。対戦時間は7分、時間切れの場合は残存車両判定、同数ならHP残で判定する。3戦2本先取で勝利となる。
マップは1戦目がゴーストタウン、2戦目がルインベルクを使う。ここで引き分けならば3戦目はステップで勝負を行う。
・第1試合:Team Level∞(ユニットコム) vs Team G-GEAR(ツクモ)
Team Level∞は、テクニカルライターの高橋敏也氏とNVIDIAの高橋一則の「W高橋」を助っ人に迎えてチームを編成。一方のTeam G-GEARは「ツクモ de つくる女」繋がりなのか声優の山下まみさんを起用。
解説のRenno氏によると「軽戦車はTier8なのでノルマの一両だけ投入して、視界を取る役目」とのことで、G-GEARチームが軽戦車で相手を撹乱しつつ、各個撃破という作戦が功を奏していた。初戦敗退となった「Team Level∞」のメンバーであるイイヤマンは「クヤシイです」とコメント。
・第2試合:Team OMEN's 7(日本HP) vs Team PREDATOR(日本エイサー)
どちらも助っ人なしでチームを編成。Team PREDATORのリーダーは「Team HPのHPをガリガリ削る」と意気込みを語る。一方のTeam OMEN's 7は、全員迷彩服とキャップという気合の入った出で立ち。
1戦目は時間切れとなり、残存車両の多さでTeam OMEN's 7が勝利した。続いての2戦目はTeam PREDATORの陣地占領を防ごうとしたTeam OMEN's 7が狙われ、撃破された。3戦目は終盤で183mmの主砲を持つ駆逐戦車FV215b(183)がTeam OMEN's 7に大ダメージを与えて、結局2:1でTeam PREDATORが勝利を収めた。
エキシビションマッチ:G-GEAR/PREDATOR/ALIENWARE vs Level∞/GALLERIA/OMEN's 7
第3試合の前に各チームから2名づつを選出し、混合チームによる6対6のエキシビジョンマッチを行った。チームはG-GEAR/PREDATOR/ALIENWAREがALPHA、Level∞/GALLERIA/OMEN's 7がBETAとなった。
1戦目、ALPHAはTier9戦車のT95を投入(車両は無制限なので問題なし)し、開始早々から撃破を重ねて勝利した。2戦目は、お返しとばかりにBETAもT95を投入するなど大幅に編成を変更していた。中盤までは一進一退の戦いとなったが、徐々にBETA側の車両が一台、また一台と撃破され、ALPHAが勝利を収めた。
第3試合:Team G-GEAR vs Team PREDATOR
助っ人なしのTeam PREDATORは、「皆さんに(PREDATORを)知っていただくという機会」ということであえて初心者の社員をメンバーに選んだとコメント。メンバーの女性はファイナンスとプロダクト担当ということだったが、食い入るようにディスプレイを見ながら「ガチ」でプレイしていた。
社員メンバー、しかも初心者で編成されたTeam PREDATOR。真剣な表情でプレイ。まさにガチ勝負だ |
1戦目は守るTeam G-GEAR、ポジションを決めながら攻めるTeam PREDATORという形成となったが、残存数でTeam G-GEARが勝利を収めた。2戦目も中盤でリードを広げたTeam G-GEARが有利に試合を進め、そのまま勝利した。
第4試合:Team ALIENWARE(デル) vs Team GALLERIA(サードウェーブデジノス)
今回、試合で使われたPCが「ALINEWARE X51」とあって、Team ALIENWAREは「負けられない」とコメント、相手のTeam GALLERIAは「昨年優勝させていたもらったが、今年も連覇を狙っていく」と自信を見せる。第1回大会と同じく、声優の吉岡麻耶さんを助っ人として迎えたほか、コスプレイヤーの応援団も投入するという気合いの入れようだ。
戦いは、Team GALLERIA側の連携が非常にうまく、走りながら2台のTVP T 50/51が狙いを定めた相手を確実に撃破していく。解説のRenno氏も「走り込んで撃っていくのはなかなかできることではない。完全に強豪チームの戦い方です」と関心するほどだ。1戦目/2戦目ともに全車両を撃破して、Team GALLERIAが勝利し、強さを見せつけた。
第5試合(3位決定戦):Team ALIENWARE vs Team PREDATOR
3位決定戦はまさかの「Alien vs Predator」という夢のカードが実現した。車両の選択からみると「攻めるプレデター、守るエイリアン」という試合運びが予想されたが、蓋を開けてみると、2戦ともTeam ALIENWAREが連携して、Team PREDATOR撃破し、映画とは異なる結末を迎えた。Team ALIENWAREは「作戦通りうまく行った」と喜びのコメント、Team PREDATORは「来年頑張ります」と雪辱を誓っていた。
圧倒的戦力(と景品、応援団)でトーナメントを勝ち抜いたTeam GALLERIAだったが……
第6試合(決勝戦):Team G-GEAR vs Team GALLERIA
決勝戦は勝ち上がってきたTeam G-GEARと昨年優勝でシードのTeam GALLERIA。ニコニコ生放送でのアンケートで勝利予想をしたところ7割がGALLERIA勝利となっていた。
1戦目はいままでと変わらない布陣で試合が進められた。各車両のHPを削られつつも、行動可能な車両が多いTeam GALLERIAが、時間切れの車両数差で勝利した。解説のRenno氏は、「受けるダメージを全員で分担し、撃破される車両を出さないのが強豪チームの特徴」と褒めていた。
2戦目は、序盤の動きをみると膠着状態かと思いきや、Team GALLERIAが陣地の占領に向かいつつ、リソースをうまく振り分けて、Team G-GEARの車両を撃破。2015年に引き続き、Team GALLERIAが優勝し、2連覇を達成した。
Team GALLERIAは「この結果でどこの推奨PCを買えばいいのか、皆さん判ったのではないかと思います」と余裕のコメント。ちなみに吉岡麻耶さんは「死ななかったことが私の誇りです」と喜んでいた。
今大会のような短時間決戦では、瞬間的な火力がモノを言うようで、Team GALLERIAが採用したTVP T 50/51は、1.5秒間隔で4発撃てるオートローダーを備えているため、瞬間的な火力が高い。Team GALLERIAは高火力とチームの連携で勝利をものにしたといえる。日ごろの練習が実を結んだ結果となった。
Team GALLERIA vs WARGAMING alliance
最後にTeam GALLERIAが、運営元であるWARGAMING allianceに挑戦した。WARGAMING allianceのチームリーダーのJay Yang氏は「GALLERIAは強いチームで『ヤサシクシテクダサイ』」とやや弱気なコメント、対するTeam GALLERIA側も「いままでと違ってだいぶパワーありそう」とビビりが入っていた。
1戦目は両チームともTVP T 50/51を一両づつ投入。しかしTeam GALLERIA側は序盤の打ち合いで競り負けて、逆に撃破されてしまう。一方、WARGAMING側はTVP T 50/51をHIT&AWAYでうまく活用するほか、FV215b(183)の大火力で次々と相手車両を撃破した。
2戦目はTeam GALLERIAがTVP T 50/51を2両投入したものの、WARGAMING allianceはFV215b(183)の大火力に加え、連係プレーによってTeam GALLERIAに反撃を許さずに勝利した。
あえて言えば「Team GALLERIAはガチだったが、WARGAMING allianceはさらにガチで昨年とは別チーム」だったと言えるだろう。Team GALLERIA側も「中戦車の使い方がすごくうまくて、視界も取られて、側面も取られると厳しい」と敗戦の弁を語った。
さて、第2次PCメーカー対抗WoTトーナメントは、Team GALLERIAの2連覇で幕を閉じた。次回も2017年も行われるのか、新たな参戦メーカーはあるのか、東京ゲームショウ 2017を楽しみにしたい。