オムロン ヘルスケアは9月20日、音波式電動歯ブラシの新製品「メディクリーン HT-B315」(以下、HT-B315)を発表した。色はブラック、シルバーの2色を展開。10月5日の発売予定で、価格はオープン、推定市場価格14,800円(税別)。

ブラック

シルバー

HT-B315は、従来比で約1/3に小型化した高性能マイクロモーターを採用。これまで本体部分にしか搭載できなかったモーターをブラシの取り付け部分に移動可能となり、11度の傾斜を付けたブラシヘッドを装着できるようになった。この角度によって、これまでの真っ直ぐな形状のブラシヘッドでは磨きにくかった奥歯の部分にまで毛先が届きやすくなり、歯列にフィットさせてしっかりと歯を磨ける。

2011年度の歯科疾患実態調査によると、奥歯で虫歯を経験している人は83.5%。磨きにくい場所や磨き残しがあった割合で見ても、奥歯磨きは難しいとされている。このような実態を受けて、新製品では奥歯磨きの効果をアップするための改良を施した

ブラシヘッドが真っ直ぐに付いていた従来製品は、奥歯の隅の部分に届きにくかった。新製品では、ヘッドを11度前傾させて歯列にフィットしやすくした

新旧製品での内部構造の比較。従来はモーターを本体部分にしか収めることができなかったが、モーターを小型化することでヘッド部分に収まり、角度を変えられるようになった

また、奥歯磨きに特化した交換用のブラシ「トリプルクリアブラシコンパクト(SB-042)」を新たに開発。従来と比べてブラシ部分を20%ほど小型化しつつ、歯垢をかき出す能力を強化した先端が細いアーチ状を採用した。これにより、奥歯のさらに奥まった部分の歯垢まで、しっかりかき出せる。

旧製品の内部構造。モーターは本体側に収まっている

新たに採用された新製品のモーター(写真上部)。モーターは本体ではなく、ヘッドと本体の付け根部分に収められている

新開発の「トリプルクリアブラシコンパクト」。従来の「トリプルクリアブラシ」よりも2.5mm小さく、毛先もアーチ状になって奥歯に届きやすくなった

実製品での比較。手前が「トリプルクリアブラシコンパクト」

モードは3種類を用意。「クリーンモード」は、縦方向と横方向の振動を組み合わせた立体的な振動により、歯の表面だけでなく歯のすき間や凹凸に毛先が入り込み、歯垢を効果的に除去する。「ソフトケアモード」は、歯の側面に対して毛先が平行に大きく動き、歯ぐきにやさしく歯垢を除去。

最後の「ポイントケアモード」は、毎分33,000回で毛先がタテ方向に大きく振動し、前歯の裏側や奥歯など、磨きにくい場所の歯垢をかき出すのに適している。オムロン ヘルスケアによると、クリーンモードで奥歯を磨いた場合の歯垢除去力は、手で磨いた時の約10倍とのことだ。

新製品で用意されている5種類の付け替えブラシ

3つのブラッシングモード

本体サイズ(ブラシ含む)は、全長約230mm、最大径約24mm、重さ64g。充電式で、バッテリーはニッケル水素充電池を内蔵し、約10時間の充電で約40分間稼動できる。

ブラシは前述の「トリプルクリアブラシコンパクト」のほかに、歯垢除去用の「トリプルクリアブラシ」、歯周病ケア用の「歯周ソフトケアブラシ」、歯間ケア用の「すき間みがきブラシ」、着色汚れをケアする「ステイン除去ブラシ」の計4種類が同梱される。

軽量・コンパクトな本体が使いやすいと評判の、オムロンのメディクリーンシリーズ。新製品はその特長を生かし、奥歯をより磨きやすくなった

また、ブラッシングモードを「クリーンモード」と「ポイントケアモード」の2種類に、付属の替えブラシを「トリプルクリアブラシ」、「トリプルクリアブラシコンパクト」の2種類にしぼった「HT-B313」も発売予定。推定市場価格は1,1800円(税別)。