総務省は9月18日、同19日の敬老の日にちなみ、「統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)」の統計結果を公表した。同結果より、65歳以上の高齢者人口(9月15日現在)は推計3,461万人で、総人口に占める割合が27.3%と、ともに過去最高の数値を記録したことが明らかになった。
高齢者人口は、2015年の国勢調査の速報値をもとに推計。前年の数値(人口3,388万人、割合26.7%)と比較すると、今年はそれぞれ73万人、0.6ポイント増加しており、人口、割合ともに過去最高の数値となった。
65歳以上の男性は1,499万人(男性人口の24・3%)で、女性は1,962万人(女性人口の30・1%)となっており、女性の高齢者割合が初めて3割を超えた。年齢別で見ると、70歳以上が2,437万人(総人口の19・2%)、75歳以上が1,697万人(同13・4%)、80歳以上が1,045万人(同8・2%)となっており、日本の約12人に1人は80歳以上という計算になる。
主要国の中で2016年の高齢者の総人口に占める割合を比較すると、日本(27.3%)が最も高くなっており、次いでイタリア(22.7%)、ドイツ(21.4%)と続く。日本の高齢者割合を1995年および2005年と比較すると、それぞれ12.7 ポイント増、7.1 ポイント増となっている。この数値は、主要国の中で高齢化の進行が速いカナダ(同4.7 ポイント増、同3.5 ポイント増)、イタリア(同6.2 ポイント増、同3.2 ポイント増)と比較しても際立っており、日本の高齢化のスピードの速さを物語っている。
一方で、高齢者世帯(世帯主が65歳以上である2人以上の世帯)について、2015年の消費支出の10大費目別構成比を2人以上の世帯全体の平均と比較すると、「保健医療」が1.34倍と最も高く、健康の維持・増進のため保健医療に費やす支出割合が高いという特徴がうかがえる。次いで「光熱・水道」が1.11倍、「その他の消費支出」が1.09倍などとなっている。
また、高齢者世帯のうち、インターネットショッピングを利用した世帯割合を見ると、2015年は13.6%で2005年(3.8%)からの10年間で3.58倍となっている。
高齢者世帯のインターネットショッピングの支出金額について、2015年の品目・サービスの構成比を見ると、「旅行関係費」が22.5%と最も高く、次いで「食料」が16.4%となっている。さらに、インターネットショッピングで購入した品目・サービスの構成比を、高齢者世帯以外の2人以上の世帯(世帯主が65歳未満の世帯)と比較すると、「医薬品・健康食品」が1.82倍とかなり高く、次いで「保険」および「贈答品」が1.50倍となっている。
※画像はすべて「統計からみた我が国の高齢者(65 歳以上)」より