前々から気になっていたこのキャラクターについて聞いてみると、なかなか面白い話が聞けた。「詳しい話が知りたいので、ドキュメントが欲しい。もし、Webサイトにまとまっていれば、URLを教えてほしい」と言ったら、「そういうものは聞いたことがない」と言われた。

どうもこのキャラ「オクトキャット」の誕生のなれそめは従業員の間でも口頭で伝わっているらしく、公式なドキュメントはないという。どうも聞く人ごとに微妙に話が違うと思っていたのだが、それが理由だったようだ。

オクトキャットシールが貼られた物入れ

「匿名の提供者から寄せられた化石で、放射性炭素の調査から630万年ほど前のオクトキャットに類する生物の化石のようだ」との説明

聞いた話をまとめるとこんな感じになる。

  • GitHubのロゴかキャラクターが必要ということになった。Webに問題がある状態をエンジニアが「オクトパスなんとか」とか言っていて、それで素材サイト検索したら、たこと猫がくっついた素材を見つけて、そこから着想を得てこのキャラクターを考案してもらった(オクトパス攻撃のことではないかと思うが、オクトなんとかだかオクトパスなんとかということまでしかわからなかった)。

  • キャラクターをデザインしたのは初期Twitter Birdのデザインを担当していた人。さまざまなプロジェクトやコードをジョイントできる感じがオクトキャットにはある。

  • オクトキャットをデザインした後に、このキャラクターのバックグラウンドやキャラクター付けが必要ということになった。

  • GitHubの初期メンバーのお嬢さんに、何かのキャラクターを使って架空の物語を作りなさい、という宿題が出たことがあった。彼女はオクトキャットに「モナリザ」という名前をつけ、妄想から素敵なストーリーを作り出した。これが今のモナリザのバックグラウンドになっている。

彼女(She is sheと言っていたので、たぶん女性)モナリザはオクトキャットの中で代表的な存在のようで、実は、オクトキャット族(?)は他の名前の方も大勢いらっしゃるそうだ。GitHub Universe 2016のオープニングではこのオクトキャット3人(匹?)が織りなすショートアニメが放映された。皆に愛されていることは間違いないようだ。

GitHubは開発プラットフォームに新しい潮流を生み出しているが、そのヘッドクォーターのオフィスは最先端とユーモアと遊び心が混じった面白いところだ。できれば、オクトキャット誕生のやり取りもGitHubでホスティングしたプロジェクトとして進めてもらっていたら、あとから調べるのが楽でよかったのにと思わないこともないが、彼女は今後もさまざまなシーンで活躍するようだから、今後もその活動を楽しみにしていこうと思う。