栄養価の高いバランスのとれた食事は口角炎の予防になる

口角に亀裂が入って痛みが出たり、口角が切れてかさぶたになったりといった症状が出る口角炎。放置しておいても大半は自然治癒するが、口元の傷は積極的なコミュニケーションを取るうえで"障害"になりかねない。

そこで本稿では、南青山皮膚科 スキンナビクリニックの院長である服部英子医師の解説をもとに、口角炎の予防術や治療法についてまとめた。

今日からできる口角炎の予防法

口角炎は、皮膚の常在菌の一種であるカンジダという真菌(カビ)が何らかの理由で増殖してしまったことが原因で発症する事例が多い。そのため、カンジダを増やさないような生活習慣を持つことが予防につながる。その一例をまとめたので参考にしてほしい。

口周りに過度の水分を与えない

カンジダは高温多湿な環境で繁殖しやすい。そのため、何度も唇をなめたり、リップクリームを頻繁に塗ったりといった行動は、カンジダにとっての格好の生息地作りのサポートにつながりかねない。口角炎になると口角の亀裂やかさぶたが気になり、舌でなめて潤したい気持ちも出てくるかもしれないが、NGだと覚えておこう。

バランスよい食事を摂取する

特にビタミンB2、B6が不足すると口角炎になりやすいとされている。たんぱく質や炭水化物に脂質、さらにはビタミンやミネラルといった必須栄養素を毎日の3食からしっかりと摂取することも立派な予防だ。

ストレスをなるべくためないようにする

カンジダは免疫力が低下すると繁殖するが、過度のストレスは免疫力の低下を招く。そのため、休日にスポーツをしたり趣味に没頭したりするなどで気分転換を図り、「メンタル面のデトックス」を心がけるようにしよう。

しっかりと睡眠をとり、体を休める

体力が低下していれば、当然免疫力も下がる。そのため、毎日の睡眠でしっかりと体を休めることができるように、質のよい睡眠がとれるように個々人で工夫するのも予防の一助となる。