JVCケンウッドは9月15日、ハイクラスシリーズ「CLASS-S」のポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX01」を発表した。発売は11月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は110,000円前後。
SU-AX01は、ハイクラスシリーズ「CLASS-S」初のヘッドホンアンプ。JVCケンウッドはこれまで、CLASS-S製品群としてヘッドホン「SIGNA 01/02」「WOOD 01/02」を投入しており、今回のSU-AX01は、同日発表のイヤホン「WOOD 01/02/03 inner」とともに、シリーズ第3弾の製品となる。
SU-AX01は、DAC以降のアナログ回路をフルバランス構成とし、高い解像度を実現したヘッドホンアンプだ。3.5mm端子×2のバランス端子を搭載し、バランス接続に対応。さらに、L/R独立ボリューム、L/R独立電源、L/R独立ヘッドホンジャックを使用するなど、音のセパレーションにこだわって設計している。
ヘッドホンアンプ部は、JVCケンウッド独自のハイスピード電流帰還アンプを採用。出力段は、大型パッケージの大電流トランジスタを採用したディスクリート構成で、インピーダンスの高いヘッドホンにも対応する。
外部電源からの給電時にさらなる高音質化を図る「ハイインテンシティモード」を搭載。別売のiPad対応2.1A (2.4A)アダプタ使用時に、電源を自動で切り替えて音源をより繊細に表現する。ハイインテンシティモード適用時は、ボリュームノブのインジケータが青色に点灯する。
バランス端子以外も、多彩な入力インタフェースを搭載。ポータブル使用時の使い勝手を考慮し、前面にUSB A(iOS端末接続用)、Micro-B(パソコン接続用)、Micro-B(充電用)を装備している。背面には、光デジタル、同軸デジタル、3.5mmステレオミニ(LINE入力)を備える。
DACチップは「ES9018K2M」を採用し、DSD 11.2MHzやPCM 384kHz/32bitに対応。デジタル回路とアナログ回路をそれぞれ専用の基板に分離した、デジタル/アナログセパレート基板を採用。相互干渉を低減し、クリアな音質を実現している。さらに、圧縮音源をマスターのクオリティに近づける「K2 TECHNOLOGY」を搭載する。
回路基板をシャーシに固定した上でボディから浮かせる独自の「フローティング構造」が進化。ボディとシャーシの接触部分をさらに少なくした「アドバンスドフローティング構造」とし、外部振動の影響を低減する。
シャーシはステンレス製で、2014年発売の「SU-AX7」から1.5倍厚を実現。新開発のfホールシャーシプラスにより、芯のある力強さと艶のある伸びやかな音を両立する。
実用最大出力は100mW+100mW (バランス接続、16Ω、10%歪み)、再生周波数帯域(LINE入力)は10Hz~100kHz、バッテリー駆動時間はデジタル接続時で約5時間。サイズはW80.4×H28.5×D153.5mm、重量は400g。充電用のUSBケーブルとノイズフィルターが付属する。
同時に、3.5mm×2のバランス接続が可能なヘッドホンケーブルも発売する。価格はオープンで、推定市場価格はヘッドホン「WOOD 01/02」に対応する「CN-HY01MB」が11,000円前後、ヘッドホン「SIGNA 01/02」に対応する「CN-HS01MB」が9,000円前後、イヤホン「WOOD 01/02 inner」に対応する「CN-HM01MB」が22,000円前後(いずれも税別)。