キヤノンは9月15日、ミラーレスカメラ「EOS M5」を発表した。11月下旬の発売を予定しており、価格はオープン。ボディ単体のほか、3種類のレンズキットを用意する。

キヤノンオンラインショップにおける価格は、ボディ単体が112,500円、EF-M15-45 IS STM レンズキットが127,500円、EF-M18-150 IS STM レンズキットが157,500円、クリエイティブマクロ ダブルレンズキットが187,500円 (すべて税別)。

EOS M5 (EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STMを装着)

EOS M5は、キヤノンのミラーレスカメラでは初めて「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載した製品だ。デュアルピクセルCMOS AFは、1画素を2つのフォトダイオードで構成することで、CMOSセンサーに位相差AFの機能を持たせるキヤノン独自の技術。EOS 70D以降の中上級一眼レフ機に搭載されているこの技術によって、EOS M3に比べ、AFの速度を劇的に改善している。

さらには、前後方向に動く被写体に対する合焦性能を高めた「奥行きAF」機能を新搭載し、背景へのピント抜けを防止する。連写はAF追従で7コマ/秒、AF固定で9コマ/秒に達している。

EOS M5 (EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMを装着)

電子ビューファインダー (EVF) を内蔵したことも大きなトピック。操作ダイヤルもEVFを覗きながら撮影するスタイルに特化しており、右手側には新開発のサブ電子ダイヤルを含め、3つのダイヤルを配置している。EVFを覗いたまま、右手の親指でタッチパネルを操作して、フォーカス位置を変更できる「タッチ&ドラッグAF」機能も新たな工夫の一つだ。

右手側の天面には、3つの電子ダイヤルが。中央寄りのサブ電子ダイヤルは、「DIAL FANC.」ボタンを押して設定項目を選び、ダイヤルで設定数値を変更するという新スタイル

画像処理エンジンには「DIGIC 7」を搭載。高感度撮影時の解像感を高めつつ、常用でISO25600をサポートする。背面の液晶モニターは上下チルト式。カメラ内RAW現像も可能だ (複数まとめて現像可)。スマートフォンとはWi-Fiのほか、Bluetooth LEによる常時接続にも対応。リモート操作などの連携を図りやすくなっている。

動画撮影機能では、フルHD/60P撮影やタイムラプス撮影が可能に。カメラ本体とレンズの補正機構を連動させる「コンビネーションIS」によって、5軸の強力な手ブレ補正効果を発揮する。

背面の液晶は上下チルト対応。EVFを覗いたままタッチ操作でピント位置を変更できる機能も用意している

主な仕様は下記の通り。

  • レンズマウント:キヤノンEF-Mマウント
  • 撮像素子:有効約2,420万画素、APS-Cサイズ、CMOSセンサー
  • 画像処理エンジン:DIGIC 7
  • 対応感度:最高ISO25600
  • シャッター速度:最高1/4,000
  • 液晶モニター:3.2型ワイド・約162万ドット、タッチパネル、上85°下180°チルト
  • サイズ:W115.6×H89.2×D60.6mm
  • 重量:約427g (バッテリーとメモリーカード含む)

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純正アクセサリーも同時発売予定。ボディジャケット「EH29-CJ」は希望小売価格4,900円。ネックストラップ「EM-300DB」は同2,000円、ネックストラップ「EM-E2(BK)」は同3,400円