漫画から学べることは意外と多い。もちろん、教科書や専門書から学べる知識に比べたら得るものは少ないかもしれないが、いざというときに役に立つのは案外、映画やテレビ、漫画で得た知識だったということも十分ありえる。
漫画のイラストと限られた文字は、医学や科学など、一般的に難解なものをわかりやすく知るという点においてはかなりのメリットがあると言えよう。そこで今回、男性のマイナビニュース会員300名に「読んでためになった医療系漫画とその理由」について質問してみたので、順位とともに気になった回答を紹介しよう。
Q. これまでに読んできた漫画の中で、「健康や医療に関して学ぶところが多い」と感心した作品とその理由を教えてください(最大3つまで)
1位: ブラック・ジャック(45.2%)
2位: JIN-仁- (18.2%)
3位: Dr.コトー診療所(17.8%)
4位: ブラックジャックによろしく(15.2%)
5位: スーパードクターK (10.2%)
■ブラック・ジャック
・「実は、患者のことを一番考えている医者だと思う。自分で自分の腹を手術するシーンがかっこいいです」(40歳男性/その他/その他)
・「ブラック・ジャックの神がかったオペのシーンが印象的でした」(49歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「人間の命だけではなく、動物の命も等しく救おうとする意志が印象に残っています」(34歳男性/セキュリティ/販売・サービス関連)
・「患者やその周りの本気度で報酬を決める主人公がカッコイイ。ピノコとのやり取りがほほ笑ましくかわいらしい」(43歳男性/その他/その他)
・「ブラック・ジャックは小学校の図書館にあって、初めて読んだ医療のマンガだった。少し気持ちの悪い内容や、人の死に立ち会う所など他のマンガには無いリアルな体験ができた」(23歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「ナースさんたちの仕事の裏側が知れたのとブラック・ジャックが天才的なオペの腕前の持ち主ながら、それでも患者さんの命が救えない事に苦悩している姿を見ていろいろと考える物があるから」(36歳男性/その他/その他)
■JIN-仁-
・「DVDでも全話を見ました。医療器具や周りのサポ-トがない環境で必死に治療をし、周りの人々を救おうとする話に感動しました」(45歳男性/その他/その他)
・「この作品を見て真摯に向き合う医者の姿に感動した」(37歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「専門的な知識や歴史背景が学べるから」(42歳男性/教育/公共サービス関連)
■Dr.コトー診療所
・「普通の医者では治せない難病を神の手で治すところ。離れ小島で機器も不足していながら必死で治療に向かう姿」(54歳男性/その他/メカトロ関連技術職)
・「医者漫画といえばブラック・ジャックが一番ですが、先生がどうあるべきかはコトー先生から学びました。必ず船酔いするコトー先生が印象にあります」(48歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「献身的に島の人々のためになって、感謝されるところ」(44歳男性/その他/その他)
■ブラックジャックによろしく
・「現代医療現場の実態を知る漫画。どこも人手不足なんだなーという印象」(32歳男性/その他/その他)
・「ブラックジャックによろしくは、普段自分たちには見えてこない医療の裏側とか闇の部分を描いているので、非常に興味深く読んでいたから」(36歳男性/インターネット関連/IT関連技術職)
■スーパードクターK
・「がんの進行を表すボールマンⅣ型とか、初めて知りました。基本的にバトルマンガなのでしょうが、なかなかに楽しく読めました。まさか最後にクローンが登場するとは…びっくりしました」(41歳男性/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・「災害現場での描写は印象的だったから」(41歳男性/官公庁/事務・企画・経営関連)
■総評
手塚治虫さんによる「ブラック・ジャック」が半数近い支持を得て、圧倒的な1位となった。天才外科医、ブラック・ジャックのカリスマ的なオーラやその卓越したオペ技術、詳細な手術描写などが人気の理由となっており、「医学漫画=ブラック・ジャック」とのイメージを持っていると回答した人も少なくなかった。
2位にランクインしたのは「JIN-仁-」。現代の医師が幕末にタイムスリップするというSF要素と医療をうまく融合させた作品だ。医療と歴史のどちらも学べる点や、主人公・南方仁の患者への献身的な姿勢などが回答者から評価されていた。3位は離島の人々と医師とのふれあいを描いた「Dr.コトー診療所」。主人公の五島健助が患者に真摯に向き合う姿勢が評価されていた。なお、6位以下は「ゴッドハンド輝」「医龍-Team Medical Dragon-」(共に7.6%)、「動物のお医者さん」(5.9%)だった。
まだ読んだことがない作品があったら、この機会に一度読んでみてはいかがだろうか。近い将来、役立つ知識が得られるかも!?
※写真と本文は関係ありません
調査時期: 2016年9月6日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート