NHK大河ドラマ『龍馬伝』や、映画にもなったドラマ『怪物くん』などに出演し、その愛くるしい姿で日本中の話題をかっさらった子役・濱田龍臣。高校生になり、身長が174cmに伸びると、今度は「イケメンすぎる」と話題になった。

最新映画『ハイヒール革命!』(9月17日公開)では、10代の終わりに男から女に生まれ変わった真境名ナツキの少年時代を担当し、ドキュメンタリーパートと回想パートが交互に示される構成の中で、女装にも挑戦。自分の性別や周囲の人間と向き合う姿をみずみずしく演じた。15歳にして、役者としての自覚を強く持つ、様々な役に挑戦したいと語る。

オーディションに落ちたことで成長

濱田龍臣
2000年8月27日生まれ、千葉県出身。 NHK大河ドラマ『龍馬伝』で坂本龍馬の幼少役を演じたことで注目を浴びる。主な映画出演作に、映画『怪物くん』(11)、『BRAVE HEARTS 海猿』(12)、『きいろいゾウ』(13)、『ガッチャマン』(13)などがあり、今年公開作『疾風ロンド』(東野圭吾原作)にも出演。撮影:西田航(WATAROCK)

――子役の頃のイメージを持っているとびっくりするくらい成長されていますが、やっぱり周りの方から驚かれたりしますか?

そうですね、中学校の時に共演された方でも、今会うと大きくなったねと言われます(笑)。

――小さい頃と比べて、お仕事で求められることにも変化が起きてきたりするのでしょうか?

小さい頃は「セリフが言える」「TVの前でも言われた通りに動ける」ということだけでよかったけど、今は役を理解して、自分で飲み込んでから表現しなくてはいけません。1つ、渡されたものを、2や3に増幅して返さなければいけなくなったなと思いました。

小学校まではまだ「言われたことをやる」ことを求められていたと思うんですが、中学生になったころから、変わってきたように思います。頑張らなきゃいけないなと思ってるところです。

――それは大きな変化ですね。何かきっかけになった作品などはありますか。

自分は出させてもらっていないんですが、映画『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』のオーディションを受けさせてもらった経験は大きかったです。それまで、オーディションは周りの人との勝負だと思っていました。だけど、本当は役者それぞれにある形と、役のキャラクターの形が、監督のイメージの中で合うかどうかが重要で。「決して勝負ではない」ということを、監督自身に教えてもらったんです。オーディションには落ちてしまいましたが、自分にとって一番成長できた経験だと思っています。

憧れの俳優・大野智さん

――これから「こんな役をやってみたい」という希望などはありますか。

吹っ切れたくらい狂ってる、サイコパス的な役にちょっと興味があります(笑)。

――周りの人もびっくりですね! 例えばこういう俳優さんに憧れている、尊敬しているという方は。

大野智さんです。音楽活動も俳優活動もされていて、バラエティにも出られていて、さらに俳優活動ではいろいろな役を演じられていて。この前のドラマ(『世界一難しい恋』)では社長役だったし、昔共演させていただいた作品『怪物くん』の時はわがままな役で、いろんな役で大野さんにしかできないお芝居をされているんだなと、すごく尊敬しています。

――『怪物くん』の時から大野さんに憧れていたんですか?

『怪物くん』の時はとても仲良くしていただきましたが、まだ大野さんのすごさをそんなにわかってなかったんです。年齢を重ねてからしっかり見て、やっぱすごい人なんだなと思いました。