大井川鐵道は、4月に運行して好評を博した「長距離鈍行列車」をこの秋再び運行する。今回は国鉄予讃本線で使われていた客車スハフ43-3を連結し、車内放送も国鉄予讃本線の駅名をアナウンスして妄想の旅を演出する。

4月に運行した「長距離鈍行列車」

この「長距離鈍行列車」は、昭和20年代の電気機関車(E101形)と国鉄旧型客車4両の編成で、1日の間に新金谷~千頭間を連続して3往復運転。総乗車距離は223.2km、総乗車時間は前回より30分以上長い11時間30分に及ぶ「乗り鉄」向けの企画だ。運行日は10月16日で、9時15分に新金谷駅を発車してスタート。20時45分に3往復目の列車が新金谷駅に帰着して終了となる。行程中、昭和の長距離鈍行列車の名物である長時間停車(ドカ停)を再現するため、65分間にわたる停車時間を設ける。

座席はすべてボックスシートで、全車自由席。78ボックスに対して定員を80名に設定しているため、おおむね1ボックスを1人で使用することができる。走行中は電気機関車の重々しいモーター音やレールの継ぎ目を通過する際のジョイント音、「ハイケンスのセレナーデ」の放送用チャイムなど、懐かしいサウンドを聞く楽しみも。

一部の客室内広告スペースには、国鉄時代のキャンペーン「いい旅チャレンジ20000km」のポスター2種類を掲出して雰囲気を盛り上げる。「横サボ」を持っている人は、停車中に車体に取り付けて記念撮影をしても良いとのこと。参加者には、恒例の「昭和っぽいもの」のプレゼントも用意される。

旅行代金は大人1万2,000円・こども6,000円。11時間30分すべてに乗車せず、途中で離脱することも可能。申込みは大井川鐵道ウェブサイトの専用フォームから行う。受付期間は9月19日8時59分まで。応募多数の場合は抽選となる。