JVCケンウッド、プレミアムカーナビ「Type Z」を発表 - ハイレゾ再生を強化し使い勝手も向上

JVCケンウッドは9月7日、ケンウッドブランド「彩速ナビ」の新モデル「Type Z」シリーズなどカーエレクトロニクス製品の発表会を開催した。Type Zシリーズのラインナップは、プレミアムモデルの「MDV-Z904W」「MDV-Z904」と「MDV-Z704W」「MDV-Z704」の4機種だ。型番のWはワイドタイプであることを表す。

いずれも発売は10月中旬で、価格はオープン。推定市場価格(税別)は「MDV-Z904W」「MDV-Z904」が140,000円前後、「MDV-Z704W」「MDV-Z704」が120,000円前後。

Type Zシリーズは、ハイレゾ音源に対応したカーナビゲーション。同社では、2015年2月に、市販のナビとして初めてハイレゾ音源の再生に対応した「Type X」シリーズ「MDV-X702」「MDV-X702W」をリリースしている。Type Zシリーズは、Type Xシリーズをオーディオ面、ナビゲーション面でリファインしたモデルだ。

現在、新車販売台数の減少や純正ナビの普及により、アフターマーケット向けのカーナビ市場自体は縮小傾向。JVCケンウッド 執行役員常務 オートモーティブ分野市販事業部長の新井卓也氏は、「JVCケンウッドがこれまで培ってきた映像や音響、通信の技術とノウハウを生かすことで、商品力を強化し、市場を活性化していく」としている。

DSD 11.2MHzに対応

オートモーティブ分野市販事業部 商品企画統括部スペシャリストの渋谷栄治氏は、新製品Type Zシリーズのポイントは、「Hi-Sence Design」「Hi-Res Audio」「Hi-Spec Navigation」「Hi-Performance」「Hi-Quality」の5つだとしている。中でも、大きなポイントとなっているのが、ハイレゾオーディオへの対応だ。

Type Zシリーズは、旭化成エレクトロニクス製の32bit プレミアムDACを採用。192kHz/24bitまでのFLACに加え、11.2MHzまでのDSDにも新たに対応している。また、全オーディオソースは、内部的に192kHz/32bitにアップコンバートして処理する。アップコンバートには、独自の「K2テクノロジー」が使われており、より原音に近いサウンドを実現している。

原音に近い音を再生

カーオーディオでのサウンド作りには、音を反射しやすい窓ガラス、吸音性の高いシートなどが存在する車内空間という制約がある。Type Zシリーズでは、これらの制約の中で、理想的な音楽再生を行うために、「プロモードEQ」や「リスニングポジション調整」、「フロントフォーカス調整」などの強力なサウンドチューニング機能も搭載されている。

操作性も向上

操作性の向上も大きなポイントだ。Type Zシリーズでは、よく使用する項目を登録できる「マイメニュー」を採用。時計や自車情報、天気などを見やすく表示する「インフォウインドウ」も新採用している。

また、マップ全体の縮尺を変化させずに、タッチした一部分だけを拡大表示する「ワンタッチルーペ」など、使いやすさを向上させている。

Androidスマートフォンでのデザリングが可能に

スマートフォンとの連携機能も強化。Bluetooth機能を標準搭載しており、iPhoneと連携する「Apple CarPlay」、Android端末と連携する「Android Auto」に対応。各種スマートフォンを利用した音楽再生やナビ操作などが可能となっている。また、AndroidスマートフォンをUSB接続した場合には、デザリングによるマップ更新も行える。

ナビ連携型のドライブレコーダーも同時発表

同時に、ナビ連携型のドライブレコーダー「DRV-N520」も発表。ナビ連携型は、高い操作性と、撮影した映像の位置情報をナビ内に表示できるなどのメリットを持ち、今後一層の普及が見込める分野だという。

Type Zシリーズのイメージキャラクターを務めるのは、ジャズバンドであるJiLL-Decoy association。コラボ企画として、生録音源のプレゼントやハイレゾ音源クーポンのプレゼントを行う予定だ。