説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『新機種に乗り換えるタイミングで、iPhone関連の出費を抑えたいです……』という質問に答えます。

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新しいiPhoneに乗り換える場合、現在契約しているキャリアで旧機種を下取りに出し機種変更手続きを行うか、残債があれば支払ったうえで中古ショップなどに売却するかを選ぶことができます。月々の出費削減を重視するのであれば、大手キャリアの2年契約に縛られない「SIMフリー」のiPhoneを検討する価値はあるでしょう。

いわゆる「格安SIM」は、大手キャリアに比べ通信費が断然安価です。つながりやすさなどの通信品質はさておき、月々1,000円前後の費用で契約できるサービスも多数ありますから、キャリアの本体割引サービスを受けられなくても、イニシャルコストの高いiPhoneとはいえ1年も経たずに元がとれるはずです。新しいiPhoneに乗り換えるタイミングでキャリアとの契約を終了し、格安SIM会社と新規/MNP契約することはひとつの考え方といえます。

となると、乗り換え後に余るiPhoneをいかに高値で売却するかがポイントになります。ディスプレイの破損など明らかな故障がない、キズが少ない、付属品が一式そろっているなど条件が整っていれば、悪くはない選択肢でしょう。ただし、新モデル発表直後から買い取り価格は低下するので早めの決断が重要となるうえ、店舗によって条件差がある点も悩みどころです。

Appleが実施している「iPhone下取りプログラム」を使う手もあります。電源が入る、ボタンが正常に動作する、水没させたことがない、といった基本的なことさえクリアできていれば、キズや付属品の有無を気にする必要はありません。条件を満たしていれば下取り価格はほぼ一律です。Appleの実店舗で手続きすればその場で、オンラインストアではギフトカードとして、下取り価格相当が還元されます。

なお、SIMフリーのiPhoneを購入できるのは、現在のところAppleの直営店のみです。キャリアで購入した場合、6カ月が経過しないかぎりSIMロックを解除できないうえ、いわゆる"2年縛り"の問題が残ります。そこを考慮したうえで、新しいiPhoneの導入を検討してください。

「iPhone下取りプログラム」を使いSIMフリーのiPhoneを購入し、格安SIMで運用する、というスタイルが今後増えるかもしれません