説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iCloudストレージの有料プラン、もったいなくないですか?』という質問に答えます。
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Apple IDを取得すると、インターネット上の自由に使える領域として5GB(ギガバイト)が割り当てられます。この領域は「iCloudストレージ」と呼ばれ、必要な場合には有償でアップグレードできます。2016年9月現在、50GBが130円/月、200GBが400円/月、1TB(1,000GB)が1,300円/月、2TBが2,500円/月で提供されています。
無償の5GBでじゅうぶん、有償で増量する必要性を感じたことがないという人もいるでしょうが、iCloudストレージが増えればiPhoneの使い勝手はかなり変わります。iPhoneそのものではなく、写真や音楽とどう付き合うか、まめなバックアップの実行で安心感を得るか、などの「iPhoneとの生活」とでもいうべき部分が変化します。
iPhoneをどのように使うかにもよりますが、最大のメリットは「バックアップに余裕が出る」ことでしょうか。「Not Enough Storage」という容量不足の警告を受けることがなくなり、つねに最新の状態がiCloud上に保存されているという安心感がえられます。もしiPhoneを紛失したり盗難されたりすることがあっても、バックアップを復元すればいいだけのことです(ただし通信ログなどアプリの一部データは保護されません)。
保存できる写真の枚数が増えることも、メリットといえるでしょう。iCloudフォトライブラリはiCloudストレージを消費しますから、扱う写真の枚数が増えれば空き容量は減っていきます。複数のiPhone/iPadやパソコンを利用しているので写真の保管場所を気にしたくない、という場合にiCloudストレージのアップグレードは妥当な解決策となります。
アップグレードは有償ですから、増量により得られるメリットが対価に見合うかどうかで判断するしかありませんが、個人的には50GB/月のプランはメリットが大きいように思えます。写真やビデオなどあらゆるコンテンツをバックアップするには不足ですが、絞り込めばじゅうぶん賄えます。なにせ最安値のアプリ1つほどのコスト感ですから、"お試し"にもピッタリです。価格以上のメリットはあると思いますよ。