スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですから、スペック表を見れば専門用語のオンパレード……これではおいそれと比較できません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「PINコード」についてです。

***

PIN(Personal Identification Number)コードは、個人を識別するための番号です。携帯電話/スマートフォンにおいては、盗難時など第三者による無断使用を防ぐ役割を果たしてきました。SIMカードを端末に挿し込むとき、または電源をオンにしたときに入力を促すことで、不正利用を防止できます。

スマートフォンがロック/スリープ状態から復帰するときに求められるパスコードも、一種のPINコードといえます。しかし、スマートフォンはロック/スリープからの復帰やシステムアップデート開始時など、OSの機能としてユーザ認証が必要なため、フィーチャーフォン時代から存在するPINコードとは分けて管理されています。

フィーチャーフォン時代から存在するPINコードは、SIMカードに設定する暗証番号という意味合いで「SIM PIN」と呼ばれます(単に「PINコード」と呼ばれることもあります)。SIM PINを設定しておけば、システムを再起動したとき、あるいはSIMカードを入れ替えたときにSIM PINの入力を促すようになるため、不正利用防止に役立ちます。前述したOSの機能に利用されるPINコード(パスコード)とは別ですから、SIMカードを別の端末に移し替えられて勝手に通信された、などという不正利用の防止に役立ちます。

PINコードの入力を3回(通信会社によって異なります)間違えると、回線がロックされ通話/データ通信できなくなります。ロックされてしまったSIMカードは、PINロック解除コードを入力してロックを解除しなければなりません。通信会社により異なりますが、SIMカードが収められていたケース裏面を見るか、通信会社のWEBサイト(NTTドコモは「My docomo」、ソフトバンクは「My SoftBank」)にアクセスすれば、PINロック解除コードを確認できます。

SIMに設定されるPINコード(SIM PIN)は、3回入力ミスするとロックされ、PINロック解除コードを入力しないかぎり通信できません