Appleは日本の祝日を意識し、国内のストアや特設ページなどで度々関連内容を取り上げています。今年新たに国民の祝日に制定された「山の日」を迎えるにあたっては、事前に公式サイトにて「iPhone 6sで撮影した新しい富嶽三十六景」ページを公開。iPhoneで撮影したさまざまな富士山の写真36枚を掲載しました。
8月11日の「山の日」当日には、Apple 銀座に山岳写真家の園部大輔氏を迎え、「iPhoneで山の写真撮影を楽しもう」と題したイベントを開催。もはや写真家もiPhoneで作品を撮る時代に、プロはiPhoneをどんな風に使って撮影しているのでしょうか? 園部さん直伝のとっておきの撮影ワザをご紹介します。
純正カメラでプロっぽい写真を撮る方法
園部さんはまず写真を撮る前の準備として、縦横2本ずつの線が表示される「グリッド」を設定しているのだそう。目安となる線が画面に入ることで、水平に写真が撮れるようになり、見ている側が酔わない、プロっぽい綺麗な写真が簡単に撮れるようになります。
また縦横の線が交差する4つのポイントに被写体を置く、いわゆる「三分割法」を活用すれば、より芸術性の高い作品になります。
デジタル一眼レフカメラのような背景をぼかした写真も、実は写真加工アプリを追加することなく撮影可能。被写体にぐっと近づき、ピントを合わせたい箇所をタップするだけなのですぐに真似できます。
iPhoneのマイクは「タダでついているなんてありえないほど高性能」!
園部さんは写真だけでなく、ビデオの撮影でもiPhoneを愛用中。iPhone 6s/6s Plus/SEであれば、4K画質で自然の美しい景色を残すことができます。「ロープウェイならまるで空撮のようなビデオを撮れます。手ぶれ補正が効くため、街歩きでも簡単に使えますよ」とアドバイスがありました。
街歩きなど長時間撮影するなら、タイムラプス(コマ送り)撮影機能を使えば、コンパクトな動画にまとめられ、冗長な印象がなくなります。山登りで長回しする際、園部さんはApple Storeにもある三脚を愛用しているとのこと。それまで動画撮影用の機材は約15キロあったところが、iPhoneと三脚だけで合計500グラム程度にまで軽くなったといいます。
さらに「マイクがすごく高性能でびっくりしました。水の音が本当に綺麗に録音されますね。こんな性能のマイクがタダでついているなんてありえないなと思います」と大興奮。
登山中に撮影したビデオ。川のせせらぎが心地よかった |
iPhoneの機能をフル活用すれば、デジイチ風写真から本格的なタイムラプスビデオまで、手軽に写真を撮ることができます。ただ、より本格的に山岳写真を学びたいときは、iBooksから園部大輔氏著「絶景 山岳写真入門」をチェックしてみてはいかがでしょうか。
「NATURE’S BEST」アプリで美しい自然の写真を楽しもう
なお園部さんの作品は、アプリ「NATURE’S BEST」でも見ることができます。撮影場所や撮影情報は、山の日をきっかけにネイチャーフォトデビューした初心者カメラマンにとって有益な情報になるはず。
また8月27日~31日にかけて、横浜赤レンガ倉庫1号館にて「ネイチャーズベストフォトグラフィーアジア展」が開催されます。同写真コンテストの2015、2016受賞作および、スミソニアン国立自然史博物館展示作品が80点展示され、ネイチャーフォトが存分に楽しめる内容になっています。あわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。