ギネスワールドレコーズジャパンは8月22日、ANA所属の羽生結弦選手がもつ記録がギネス世界記録に認定されたことを発表。同日、ANA本社で行われた公式認定書授与式で羽生選手は、日々更新されるギネス記録と同様、自分自身もさらに自分の記録に挑戦し、最大の目標であるオリンピックへの想いを語った。
今回のギネス記録は、2015年12月10,12日にバルセロナで開催された「ISUグランプリファイナル 国際フィギュアスケート選手権大会2015」にて、羽生選手がたたき出したショートプログラム110.95点、フリープログラム219.48点、総合得点330.43点に対するものとなる(「Highest score in figure skating-Short Program(men)」「Highest score in figure skating-Free Skating(men)」「Highest score in figure skating-total score(men)」)。
ANAは2013年7月より羽生結弦選手と所属契約を結び、羽生選手が海外渡航する際の輸送協力など、その活動をサポートしている。今回認定された羽生選手の記録については、9月に発売予定の書籍『ギネス世界記録2017』日本語版に掲載予定となっている。
「ギネス世界記録という、世界で公式に認定いただいたことを本当にうれしく思っています」という言葉で始まった羽生選手のコメントでは、ギネス世界記録は常に更新し続けなければいけない、本当に更新するための情熱の元での認定であることに触れ、「これから自分自身もどんどん進化していき、さらに自分の記録に挑戦して更新していきたい」と語った。
また、同日の日本時間で閉会式を迎えたリオデジャネイロオリンピックに対して、「合計41個のメダルがあり、僕たちもそれに続いてがんばっていかなければいけない」とコメント。2018年に開催予定の平昌オリンピックに対して、「僕たちにとってオリンピックは最大の目標」と語る羽生選手は、オリンピックに向けての調整の仕方を今シーズンから取り組む。
「例年、グランプリファイナルでいい演技をし、その後、世界選手権に向けて調整がうまくいかないことが多くなっているので、その点に関しては今シーズン、一番やるべきことだなと思っています。4回転の完成度をあげること、またその完成度の精度をあげることを目指したいと思っています。今回のギネス記録ではグランプリファイナルでの点数が認定されましたが、その演技以上のことを毎回毎回の試合でできるよう、精度をあげていきたいと思っています」(羽生選手)。
前シーズンに負った足の怪我に関しては、1カ月半完全に休養して治療に専念し、1~2週間リハビリをするなど、約2カ月全く氷上にあがることなく治療・リハビリをこなし、その後、徐々に練習を再開したが今はジャンプもできるようになり元に戻ってきたとのこと。昨シーズンのプログラムを越えるため、今シーズンのショートはテンポの速いかっこいい曲を予定しているため、「ぜひ楽しみにしていただきたい」と語った。なお、フリーに関しては「まだ発表できません。ごめんなさい」と笑顔を見せた。