気温が高くなる夏場は、食材が傷みやすい。きちんと冷蔵庫で保管しておかないと食中毒になる可能性もある。それだけに食品のケアにいつも以上の配慮をしがちだが、中には「冷蔵庫に入れてはいけない食材」があることをご存じだろうか。
海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」にこのほど、「冷蔵庫に絶対入れてはいけない食べ物」に関するコラムが掲載された。
暑くなってくると、「食べ物をできるだけ新鮮に保ちたい」と、何でも冷蔵庫に入れてしまうかもしれないが、冷やすことと新鮮さを保つことは意味合いが異なる。例えば、アボカドやトマト、メロン、ケーキ、蜂蜜などは冷蔵庫よりも戸棚に置いた方がよいと専門家は指摘する。
中にはコーヒーの粉や玉ねぎのように、冷蔵庫に入れると他の食べ物に悪影響を及ぼすものもある。暑くなると冷蔵庫に食べ物や飲み物を入れすぎる傾向にあるが、物によっては室温の方が日持ちが長くなる。
以下に、消費者向け製品評価試験室として著名なグッド・ハウスキーピング・インスティチュートが示した「冷蔵庫に入れてはいけない9つの食べ物」と、その適切な保管方法を紹介しよう。
1.パン
冷蔵庫内に入れると乾燥が早まる。パン購入時に付属していた専用袋に入れ、涼しくて乾燥した場所で保管する。
2.玉ねぎ
冷蔵庫に入れておくと、そのにおいで他の食材を腐敗させてしまう。乾燥しており、風通しのよい暗所で保管する。
3.にんにく
乾燥しており、風通しのよい場所で保管する。
4.アボカド
早期熟成を避けるためには封をしないで茶色の袋に入れる。すぐに熟成させるためには、フルーツ用深皿のバナナの横で保管する。
5.トマト
冷やせば冷やすほどトマト本来の味を失ってしまう。最高の味わいを楽しむためには、室温で保管するのがよい。
6.蜂蜜
文字通り「品質が落ちない食べ物」といってよいので、戸棚にしまっておけばよい。
7.ケーキ
クリームで作ったケーキ以外は、密封容器に入れておいても日持ちは変わらない。
8.メロン
切っていなければ冷蔵庫に入れる必要なし。ただし、切ったものであれば、ラップに包んで冷蔵庫で保管。
9.コーヒー
冷やして保管すべきだと主張する人もいるが、コーヒーは冷蔵庫の周りの食べ物の臭いを吸収してしまう。そのため、密封容器で保管するのが最もよい。
適材適所ではないが、食材にもその食材に見合った保管の方法や場所があるということ。自宅に上記9種の食品がある人は、早速紹介した保管方法に変えてみてはいかがだろうか。
※写真と本文は関係ありません
記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)
米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。