前回に続き今回も80年代ポップアーティストをテーマにしたアンケート結果を見ていこう。ハードロックは死んだが、ポップやMTVが盛り上がり、ミュージックシーンは最高に盛り上がっていた。僕も、ミュージックライフやロッキン・オン(ロッキングともいう?)をセッセと少ない小遣いで買い漁っていた時代だ。
シンディー・ローパーとマドンナ どっちが好き?
マドンナを初めて見たのは深夜のPVを流し続けるTV番組で、1983年、ボーダー・ラインのPVだった。緩めのオーソダックスなポップでそれなりにいい曲だった。本人も25歳だしそれなりにかわいいと思ったと記憶している。かたやシンディー・ローパーも同じ番組で初めて見たが、こちらはド派手でゴチャゴチャした衣装で変わった歌唱法をする年齢不詳な30歳だった。でもその歌声とハイ・スクールはダンステリアという極めてメロディーのシッカリした、シンセ、ドラムのサウンドも新しい音作りが施された曲でトリコになったのだ。
白熱の展開、驚くほど拮抗していた。その差わずかに0.5%、具体的な票数をいうとシンディー384票、マドンナ391票、わずか7票というもはや誤差である。この年代に区切るとこんな感じだ。20代を含めるときっとマドンナが圧勝するのでしょう。いやー、40代以上のみなさんに聞いてよかった。
ハイ・スクールはダンステリア、とライク・ア・ヴァージン どっちが好き?
言わずと知れたお二人のヒット曲である。僕はボーダー・ラインは好きだったけれど、ライク・ア~は別にいい曲ともなんとも思っていなかった。マテリアル・ガールも同じだった。しかしガッツリと売れましたね。マドンナがブレイクした重要な曲だろう。
なんということだろう!? 良識あるみなさんを信じていたのに……。4:6、けっこう離されている。ということは、シンディーの他の曲がもっと好きだということだろうか? タイム・アフター・タイムやシー・バップ、オール・スルー・ザ・ナイト、マネー・チェンジズ・エヴリシング……1984年だけでもこれだけの名曲を立て続けにリリースした。好きな曲が分散してしまったなんだな。
メン・アット・ワークとダイアー・ストレイツ どっちが好き?
ブリティッシュのダイアー・ストレイツはポップとは少し距離を置いたフォークというか、カントリーテイストというかを持った不思議な曲調と、マーク・ノップラーのボブ・ディランばりの喋るようなヴォーカルとピックを使わない独特のギターサウンドで個性を放っていた。
メン・アット・ワークはオーストラリア出身のバンドでこちらも一般的なポップとは少し違った空気を持っていた。サックスやフルートをイントロに持ち込み独特の世界観を纏っていた。
僕はどちらも好きだったのだが、ダイアー~の方がバンドとしての寿命も長く、1985年、メン・アット~が休止する頃に、マネー・フォー・ナッシング(MVはポリゴンだらけのCGが懐かしい)という爆発的ヒットも出しているので、人気は高いかと予想していた。
しかしメン・アット・ワーク最大のヒット、ノックは夜中に、1981年当時、ヴォーカルのコリン・ヘイ28歳、ダイアー~の悲しきサルタンは1978年リリース。マーク・ノップラー当時29歳で同じようなお年頃でのヒットソングだ。どちらも哀愁のあるポップでしたね、しみじみ……。
さて、80年代最も偉大なイギリスのバンド、ティアーズ・フォー・フィアーズについてあれこれ聞いてみたので結果を発表しよう。
マザーズ・トークとアイ・ビリーヴ どっちが好き?
本当にこういうことを聞くと「愚問である」とか「TFFをわかってない」などのお叱りメールが来てしまうのだが、TFFファンの一人として聞きたかったのだっ!!
なぜ、この対決かというともちろん僕はどちらの曲も最高に好きだが、1985年発表のアルバム「Songs From The Big Chair」の中ではどちらも相当に捻られている曲の2巨頭だからだ。不思議なコード進行やメロディーが多い彼らの曲の中でも捻った、複雑な印象が強い。結果は意外だった。より一層不思議感のあるアイ・ビリーヴが65%と圧勝である。ビートの強い、サウンド的にも力強いマザーズ・トークが人気があると思っていたが……。さすが回答者のみなさん、TFFの本質を見抜いているのだなぁ。
シャウトとヘッド・オーバー・ヒール どっちが好き?
こちらは、僕が比較的明朗な(!?)ポップといえるのではと思い、ぶつけてみた。どちらもベストヒットUSAでガンガン、ミュージックビデオが流れており、グランドキャニオン風の荒れ地で歌うローランド・オザーバルや、図書館でいたずらして回るオザーバルやカート・スミスは印象的だ。ちなみにどちらもこの頃、24歳とお若い。
やはり、シャウトが60%とかなり強かった。当時クルマのCMでバックに流れていたと記憶している。CMに使われると印象はより強固になりますね。でもヘッド・オーバー~も相当名曲ですね。
ルール・ザ・ワールドとシーズ・オブ・ラヴ どっちが好き?
どちらもTFFの最高の曲を対決させてみました。ルール・ザ~は1985年のセカンドアルバム、シーズ・オブ・ラヴは1989年のサードアルバムで4年のインターバルがある。この4年間で彼らはさらにスゴイことになったものである。ライブのDVD観ました? オザーバル28歳の老成感というか、大物感のオーラが甚だしい。みなさんもぜひご覧ください。感動しますよ。
やはり僅差だった。シーズ・オブ~56%、イイ線ではないでしょうか? シーズ~はこれまでのTFFからまた一歩進化した曲やアレンジで、ライブのステージングも素晴らしいものだった。この素晴らしいアルバムを残してカート・スミスはTFFから離れていった。
さて、次回のアンケートも80年代を中心に実施する。期間は本日8月16日(火)18:00~8月18日(木)23:59。今回はポップに限らず聞いてみたい。ブルース・スプリングスティーンやカーズ、J.D.サウザーなど、勝手に対決させています。青春の1ページと思う方々に参加していただきたいアンケートだ。詳しくはマイナビニュース、会員ページをご覧ください。
調査時期: 2016年7月19日~22日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 40歳以上775名(男性590名 女性185名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート