総務省はこのほど、2016年4~6月期の家計調査報告(家計収支編、速報)を発表した。それによると、2人以上の世帯の消費支出は1カ月平均(以下同)28万600円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比1.2%減少した。マイナスは3期連続。名目でも同1.6%減少した。

消費支出の対前年同期実質増減率の推移(出典:総務省統計局Webサイト)

海外パック旅行や軽自動車の販売が低迷

2人以上の世帯の消費支出内訳をみると、10大費目のうち「食料」「保健医療」「教育」の3費目で実質増加、7費目で実質減少した。減少した費目をみると、「住居」は同13.0%減の1万5,423円、「被服及び履物」が同3.2%減の1万1,779円、「家具・家事用品」が同2.2%減の9,860円などとなった。

同省は「全体的に弱い動きが強くみられる」と分析。「食料」はプラスとなったものの、「教養娯楽」では海外パック旅行が弱かったほか、「交通・通信」では燃費不正問題の影響などから特に軽自動車の販売が鈍かったという。

2人以上の世帯のうち勤労者世帯の実収入は54万6,000円で、実質では同0.2%増加し、3期ぶりのプラス。名目では同0.2%減少した。

総世帯の消費支出は23万9,416円で、実質では同1.6%減少し、4期連続のマイナス。名目でも同2.0%減少した。総世帯のうち勤労者世帯の実収入は48万671円で、実質では同2.1%減少し、3期連続のマイナス。名目でも同2.5%減少した。

単身世帯の消費支出は15万2,760円で、実質では同1.1%減少し、4期連続のマイナス。名目でも同1.5%減少した。