多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『クルマで充電するとふだんより時間がかかります!?』という質問に答えます。
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ドライブのあとスマートフォンの画面を見ると予想以上にバッテリーが減っていた、という経験を持つ人は多いはずです。それは決して気のせいではなく、高速移動時は基地局の切り替え(ハンドオーバー)がひんぱんに発生するため、ふだんより消費電力が増えがちです。Bluetoothでカーステレオに音楽を飛ばすことも、それなりに電力を消費します。帰省など長距離移動するときには、事前にバッテリー残量をチェックしておきましょう。
車内で充電することも可能ですが、自宅にいるときより時間がかかるかもしれません。それは、クルマに搭載されているUSBポートの出力に原因があります。
そもそもUSBの規格では、出力できる電力が0.5A(アンペア)とされていました。数年以上前からUSBポートを備えるカーナビ/カーステレオは存在しましたが、USBメモリを接続して音楽を取り込むなどというデータ転送が主な用途として想定されていたため、0.5Aで十分だったのです。
一方、最新のスマートフォンは高速充電に対応すべく、1A以上の入力が可能な仕様を持つ機種が増えています。タブレットに至っては、2A以上に対応する機種も珍しくありません。バッテリー容量が同じだとして、1Aの電源は0.5Aの電源の2倍のスピードで充電できるわけですから、自宅よりクルマのほうが充電が遅いという事態が起こるのも無理はありません。
ところで、クルマのシガーソケットは一般的に10A以上の出力を備えていますが、そこから電源を取るタイプのコネクタ(USBカーチャージャー)の出力は1A程度に設定されています。USBポートを2基備えた製品の場合、1基の場合は最大出力(1A)だが2基同時に使うと半分(0.5A)になる、というパターンも見られます。USBカーチャージャーを選ぶ場合は。最大出力と複数台を同時充電するときの出力を確認しておきましょう。