ユニ・チャームはこのほど、「尿もれ」についての調査結果を明らかにした。同調査は5月20日~30日、30~79歳の尿もれ経験者500人を対象にインターネットで実施したもの。
尿もれによって気が落ち込むことがあるか尋ねたところ、38.1%が「少しある」、8.8%が「ある」、2.9%が「とてもある」と回答した。合わせると49.8%が尿もれにより、気が落ち込む経験があることがわかった。
尿もれ頻度と気落ちの相関性について調べると、「気が落ち込むことがある」と回答した割合は、尿もれが「週2~3回未満」の人より、「ほとんど毎日」の人のほうが20ポイント以上高かった。尿もれの発生頻度が増えるほど、「気の落ち込み」が問題になるようだ。
尿もれが日常生活へ影響していると感じることがあるか聞くと、42.6%が「少しある」、5.3%が「ある」、1.6%が「とてもある」と答えた。およそ半数が、「尿もれによる日常生活への影響」を実感していることがわかった。
「長時間の外出をする時」に尿もれを不安だと感じるか尋ねたところ、全体では50%以上、60~70代では60%以上が「不安だと感じる」と回答した。
60代・70代を対象に、1日中、家にいる日はどのくらいあるか尋ねたところ、「週2~3日くらい」が28.0%、「週1日くらい」が19%、「週5日くらい」が15%だった。「週5日くらい」と「毎日」を合わせると26.0%になり、60代・70代の4人に1人が週5日以上外出しない「閉じこもり」の傾向があることが明らかになった。
東京都健康長寿医療センター研究所の藤原佳典先生によると、何らかの不安があるなどの理由で、外出を避けるようになってしまう「とじこもり」は、認知機能低下のリスクを高めてしまうという。「このような状態が続くと、ゆくゆくは認知症になることが危惧されます」と藤原先生。外出機会を作り、認知症予防に取り組むことをすすめている。