多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『MNPで不要になったSIMはどうすればいい?』という質問に答えます。
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厳密にいえば、SIMカードは通信会社からの貸与品です。契約時に手渡される契約約款には、解約などで不要になった場合には速やかに返却せよという趣旨の文言がうたわれています。貸与品である以上、通信会社に返却の義務があることは確かでしょう。
しかし、実運用上返却は必ずしも行われていません。MNP/解約目的でキャリアショップにスマートフォンを持ち込んだとき、返却を求められなかったためそのまま自宅に持ち帰ってしまったという話はよく耳にします。個人情報の扱いに関して難しい部分があるからなのか、一部の端末ではSIMカードがないとシステムを更新できずユーザが困るからか、理由は定かではありませんが、エンドユーザから返却を求めない形で運用されている現実があります。
いずれにしても、SIMカードは貸与品扱いですから、MNP/解約時には問い合わせたほうが確実です。返却しなくてもかまわないと返答されたのであれば、システムアップデートやアクティベーションのときに必要な(ダミーの)SIMカードとして持ち続ければいいでしょう。
なお、上述の運用ルールは大手3社(ドコモ/au/ソフトバンク)に関する場合で、MVNO/格安SIMカードは事情が異なります。契約終了後にSIMカードの返却は必須、しかも返却時の送料はユーザ負担というルールを設けている企業があります、一定期間内に返却されなかった場合は損害金を請求する、という方針を徹底している企業も少なくありません。うっかり紛失しようものなら大損する可能性がありますから、解約後しばらくはしっかり管理しておきましょう。