ハウステンボスは8月4日、ハウステンボス内に備えた「変なホテル」の2号棟を2017年3月下旬に、千葉県・舞浜駅そばにオープンさせることを発表した。ハウステンボスと言えば、九州を代表するアミューズメントパークではあるが、関東在住者にとってはちょっと足が遠いところだろう。だからこそ、宿泊施設はポイントとなる場所だ。そこで今回、ハウステンボス周辺のホテルをまとめて紹介しよう。
直営ホテル滞在者も増加傾向
長崎県佐世保市に位置するハウステンボスは、「花の王国」「光の王国」「音楽とショーの王国」「健康と美の王国」「ロボットの王国」と1年中楽しめる6つの王国をテーマにしアミューズメントパークで、H.I.S.が経営再建にあたり、現在、H.I.S.の主要事業となっている。九州内、特に福岡からのゲストが多いとのことだが、九州の人たちにとってハウステンボスは、関東にとっての東京ディズニーランド&シー、関西にとってのユニバーサル・スタジオ・ジャパンのような存在だろうか。
東京や大阪から出向くとなれば、宿泊施設も気になるところ。ハウステンボス直営のホテルだけでも、「ホテルヨーロッパ」「ホテルアムステルダム」「フォレストヴィラ」「変なホテル」と4施設がそろう。3ホテルはパーク内で、変なホテルのみ場外の立地だ。ハウステンボスの進化と共に注目されて大阪や東京からのゲストが増加し、直営ホテルに関しては、宿泊者数が福岡からのハウステンボス来客数を逆転したという。
4カ国語を操るロボットが活躍
これらホテルが注目を集めるようになったきっかけは、やはり2015年7月に開業した変なホテルだろう。その奇抜なネーミングで、ハウステンボスのホテルが一躍注目を集めることになった。変なホテルは、世界初のロボットがメインスタッフとして働くホテルだ。チェックイン手続きもロボット。しかし、ロボットと侮ることなかれ! 英語や中国語など4カ国語を操るのだ。クロークで荷物を預かるのはロボットアーム。客室まで案内してくれるポーターもロボットである(A棟のみ)。
客室は「EAST ARM」と「WEST ARM」に大きく分かれるが、ローコストであることは共通だ。EAST ARMの特徴はセパレートバス。バスルームとトイレが分かれているので、ゆったりバスタイムが楽しめる。一方のWEST ARMは、ウッディな温もりを感じる客室。ハウステンボスとはオランダ語で"森の家"を意味するが、そんなイメージが体現された客室だ。
いずれも機能的なレイアウトの客室で、快眠を約束するデュベスタイルのベッドメイキングやお持ち帰りスリッパを採用。ローコストといえども快適ステイへの気遣いは秀逸で、決して"変な客室"ではない。客室で迎えてくれるかわいいコンシェルジュロボットは「ちゅーりー」。「ねぇ、ちゅーりーちゃん」と話しかけるといろいろ応えてくれる。
また、客室のキーに最新の顔認証システムを採用。キーレスで滞在できる(非接触ICカードキーも使用可能)。客室の照明は人感センサーを用いることで自動ON/OFF(リモコンでの操作での切り替えも可能)。空調も環境に配慮した最新設備が導入され、ハウステンボスの目指す「環境未来都市」がホテル全体のバックボーンとなっている。
ハウステンボス内には「変なレストラン」も
一旦、ホテルを出てみよう。アクティブなテーマパークが評判とはいえ、快適滞在に癒やしは必要。ハウステンボスにスパや温浴施設といったイメージは結びつかないが、コアなファンも多い「ハウステンボス温泉」は"ハウステンボスから湧き出た黄金の湯"が評判。天然温泉の露天風呂、サウナ、冷水浴、家族風呂、岩盤浴など充実の設備を備え、リピーターも多い。佐世保市内やパーク内からも無料送迎バスを運行しているが、変なホテルからは至近。徒歩でもアクセス可能だ。
好評の変なホテルに続き、2016年7月16日にオープンしたのが、200年後のレストランをテーマにする「変なレストラン」。ロボットクルーたちが大活躍するビュッフェスタイルのレストランだ。料理長は「アンドリュー」、熱々のお好み焼きを作ってくれる。バーテンダーの「ダニール」はカクテルやソフトドリンクを提供してくれる。そしてソフトクリーム係は「やすかわ君」。いずれも最先端ロボットが仕事をこなしている。
ハウステンボスでは、さらなるロボットでのおもてなしを探求。民間企業によるパーク内での実証実験にも積極的だ。広大なハウステンボスの敷地面積に加え、私有地であることもそのような実験に功を奏している。全国展開を視野に新会社が設立される予定で、2017年3月の千葉県・舞浜進出のほか、愛知県への進出も計画している。
もちろん、ハウステンボスのホテルは変なホテルだけではない。続いては、ハウステンボス内に位置する直営ホテル3つをまとめて紹介しよう。