キヤノンは9日、従来モデルから大幅に小型化したA4対応インクジェット複合機「PIXUS TS9030」を発表した。レッドとホワイトの2色を用意。9月下旬から発売する。価格はオープンで、「キヤノンオンラインショップ」での価格は39,880円(税別)。
PIXUSシリーズがフルモデルチェンジ。最上位となるTS9030は、シャープなボックス型のプレミアムデザインモデルという位置付け。プリンタ、スキャナ、コピーが利用できるA4対応インクジェット複合機だ。内部レイアウトも新しくなり、従来モデル「PIXUS MG7730」と比較して、設置面積が約25%削減されている。タッチパネル方式で大きな5型液晶を採用し、視認性が向上した。操作画面のUIも新しくなり、ホーム画面に各機能のアイコンを集約したことで、よりわかりやすくなっている。
自動両面印刷に対応し、インクシステムは染料の5色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、グレー)と、顔料ブラックという6色ハイブリッド構成。写真印刷時には、染料系ブラックを2つの異なるインク滴サイズで吐出し、暗部領域の粒状感を減らす。インクタンクは標準サイズのほか大容量タンクも用意。ランニングコストはインクとL判用紙の合計で約15.9円(大容量インクタンク使用時)。
前面給紙カセットと背面給紙トレイから給紙する「2WAY 給紙」に対応。どちらの給紙場所も、最大100枚の用紙をセットしておける。「排紙トレイ自動伸縮」を備え、印刷を開始すると排紙トレイが自動で伸長、電源オフ時には自動で収縮する。また、印刷指示を出すと自動で電源が入って印刷を開始する「自動電源 ON」機能や、原稿台に原稿を置き忘れた際に操作画面や音で通する「原稿取り忘れ検知」機能を持つ。
メモリカードからの写真印刷で特殊効果を加える「クリエイティブフィルター」機能では、セピアやアンティーク調など9種類のフィルターを用意。効果のありなしを液晶モニタに表示できるので、効果の違いを確認しやすい。正方形サイズの新たなフォト用紙に印刷する「ましかく写真」や、CD/DVD/BDメディアなどのレーベルプリントにも対応。
スマートフォンなどのモバイル端末との連携も充実。無料アプリ「Canon PRINT Inkjet」を使えば、NFC対応のスマートフォンをかざすだけでプリントが可能。コピーやスキャンなどの本体操作も実行できる。ラベルやギフトボックスなどのアイテムを簡単に作れる無料アプリ「PIXUS Atelier PRINT」や、Wi-Fiルーターを介さずにワイヤレスプリントなどが可能な「Wi-Fi ダイレクト」に対応するほか、Apple AirPrintやMopriaなどのモバイルプリントも利用できる。
写真共有サイトやDropboxなどのクラウドストレージと連携し、クラウド上の写真や文書を印刷できるほか、PCを使わずに各種クラウドサービスにスキャンデータをアップロードする機能も搭載。
最高解像度は9,600×2,400dpi。各色のノズル数は、シアンとマゼンタが各1,536ノズル、イエローが512ノズル、グレーと染料ブラック、顔料ブラックが各1,024ノズル。印刷速度はL判フチなしで約18秒、A4モノクロで約15ipm、A4カラーで約10ipm。
スキャナ部はCISセンサーを搭載し、解像度は2,400dpi。インタフェースは100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n無線LAN、USB 2.0、SDメモリーカードスロット。本体サイズは約W372×D324×H140mm、重量は約6.7kg。