2005年にクールビズが始まり、すっかり定着してきた感がある。実はクールビズは期間が決まっており、2016年は5月1日~9月30日の5カ月間と、例年よりも1カ月短い設定になっている。それでも、1年の半分近くがクールビズ期間とは、そこまで暑くなってきている証拠だろう。
そんな暑い中で服装選びを間違えると、大量の汗が噴出して「スメルハラスメント」にもつながりかねない。そこで今回は、酷暑と評される2016年の夏を上手に乗り切る、そんなコツについて紹介しよう。
ヒンヤリ系コスメで夏を快適に
夏場には、メントールなどが入っている「ヒンヤリ系コスメ」を使うのが得策だ。使用した瞬間にその心地よさを体感できるはず。例えば、朝のシャワータイムのシャワージェルやシャワークリームなどに取り入れると、簡単に爽快感が得られる。
また、夜は入浴剤としてハッカ油を使うのもお勧め。スーッとした清涼感と爽やかな香りはたまらない。夏場は浴槽につからないという人もいるが、ぬるめの温度にしてでもゆっくりつかる方が疲れがとれやすく、さらに循環もよくなって安眠へと導いてくれるというメリットもある。
洗顔シートなどを効果的に使うのもいいだろう。その際、顔と一緒に拭いてほしいのが首筋と耳の後ろ。皮脂の分泌も多く、汗も汚れもたまりやすいため「臭いの巣窟」となっているからだ。デオドラントにもなるし、首には太い血管が通っているので、ここを冷やすと顔の汗がスーッと引いていく。
また、他にも体表に近い太い動脈は、脇の下や鼠径(そけい)部にもあり、汗がなかなか引かないときはピンポイントで冷やしてみるといいだろう。ただし、場所が場所だけに人前でははばかられるので、外出先ならトイレなどでこっそりと行うのがベター。
さて、ヒンヤリ系コスメは便利なのだが、あまり使いすぎると肌への刺激となり、量や使う頻度には注意が必要。中にはアルコールを多く含むものもあり、肌に必要な水分までも奪ってしまうこともあるので、気をつけて使用してほしい。
夏用下着の効果
涼を感じるという点でいえば、Tシャツやポロシャツ着用時にあえて下着を身につけるという手法もある。機能性繊維を用いた下着や寝具などが飛ぶように売れていることから、その実力は推して知るべしといったところだろう。ヒンヤリとした触り心地と、吸収性のよさは快適そのもの。あえて着ることが重要で、汗を吸ってニオイを抑えるものであれば、デオドラントにもつながりスメハラ対策にもなる。
ただし、下着がシャツからはみ出しているようものなら、かなりみっともない。そのため、サイズ感には細心の注意を払ってほしい。選ぶべき下着の色はベージュ。夏用の薄手の生地でも肌の色に絶妙になじみ、白よりも透けないからだ。もし胸元を開けるなら、深いU首にするといいだろう。
また、欧米では半袖シャツは子どもっぽい印象があるため、成人男性は公式の場ではほとんど着用しない。モードな半袖や沖縄のかりゆしウェアでもない限り、ビジネスシーンでは長袖を。それを腕まくりして着る方が断然、かっこいい。これはファッションのセオリーとして覚えておくとよいだろう。
それに暑いと、つい露出を多くして涼しくしようとするが、外に出る場合などは直射日光を避けるという意味で、長袖を着る方がかえって涼しくなることもあると覚えておこう。
日傘使用のススメ
クールビズも暑い夏に取り入れたいスタイルだ。いまさらではあるが、クールビズとは「しゃくし定規にスーツでなくてもよい」というもの。「省エネやエコという観点から、せめて服装の暗黙の規定くらい緩めよう」としただけなのだ。やはりビジネスの場に出る以上、ある程度の節度を持って臨むべきだと認識しておこう。
それと、直射日光に当たらないためには日傘がとても有効。男性でも最近は日傘をしている人をたまに見かけるが、まだまだ恥ずかしく思う人もいるだろう。ただ、「一度試してみると、日傘のない生活は考えられない」という人も出てきているのも確かだ。
「ヒンヤリコスメを使う」「あえて着る」「直射日光を避ける」など、ちょっとした工夫で夏の暑さを快適に過ごすことができるので、ぜひ試してみてもらいたい。