公開初日を迎えた特撮ヒーロー映画『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間/劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』の初日舞台あいさつが6日、東京・丸の内TOEIにて行われ、西銘駿をはじめとする『仮面ライダーゴースト』の主要キャスト陣、そして映画ゲストの沢村一樹、お笑いコンビの2700(八十島弘行、ツネ)らが登壇した。

上段左から、諸田敏監督、高山侑子、磯村勇斗、柳喬之、八十島弘行(2700)、ツネ(2700)、下段左から、山本涼介、木村了、ジュウオウイーグル、西銘駿、沢村一樹、大沢ひかる

『仮面ライダーゴースト』の主人公・天空寺タケル/仮面ライダーゴーストを演じる西銘駿は「撮影が終わったのが2か月前。待ち遠しかった公開日を迎えることができてうれしい」と、公開初日に駆けつけた多くのファンにさわやかな笑顔を向け、「映画はゴーストの集大成。真剣に気をひきしめて取り組みました」と、その出来栄えを強くアピールした。そして、映画を通じて子どもたちに伝えたいメッセージとして「どんな困難にも立ち向かう勇気を持ってほしい」という言葉を投げかけ、子どもから大人まで、幅広い世代に楽しんでほしいと目を輝かせた。

タケルから「マコト兄ちゃん」と呼ばれるクールな戦士・深海マコト/仮面ライダースペクターを演じる山本涼介は、「父親役の沢村さんと一緒に演技をする場面では、自分だけでは出せない部分を沢村さんに引き出してもらえた。感謝しかないです」と、映画だけに登場するマコトの父親・深海大悟を演じる先輩俳優・沢村一樹との共演を喜んだ。映画の中で特に記憶に残っているシーンを尋ねられると、マコトが海岸で気を失っているシーン。全身が映っているカットでは呼吸ができず、本当におぼれそうになったので強く印象に残っています」と笑顔で答えていた。

タケル、マコトと共に戦う第3の仮面ライダー、アラン/仮面ライダーネクロムを演じた磯村勇斗は、「100人ものエキストラさんが集まった『英雄の村』では、みなさんが個性的な英雄、偉人に扮していて、その衣装やメイクの完成度に驚いた」と、映画の大きなアピールポイントである「英雄の集まる"村"」のシーンが印象に残ったと話した。

タケルの幼なじみで、眼魔にも勇敢に立ち向かう理系女子・月村アカリを演じている大沢ひかるは、仮面ライダーシリーズの魅力を問われて「自分の身を削りながらも、みんなの平和を守ってくれる存在であるところ」と明るく答えた。

大天空寺の住職代理として、眼魔による「不可思議現象」を解明するべく奮闘するが、そそっかしい性格のために空回りが多いムードメーカー・御成をハイテンションで演じる柳喬之は「1年間通じて経験したことですが、拙僧たちがあちこち捜査に行って事件に巻き込まれても、タケル殿がいつでもどこにでもかけつけて守ってくれます。頼ることが多かれど、頼られることは少ない。すばらしいと思います」と、ゴースト=タケルに守られ続けた1年間のテレビシリーズを振り返っていた。

映画だけに登場する「悪のライダー」こと、3人の「仮面ライダーダークネクロム」には、お笑いコンビの2700と、『仮面ライダーウィザード』(2012年)に大門凛子刑事役でレギュラー出演していた高山侑子がキャスティングされた。ジェレド/仮面ライダーダークネクロムR(レッド)を演じる八十島弘行(2700)は「仮面ライダーの仕事が入りましたってメールが来たとき、ウソだと思いました。今、2700って誰も知らないんじゃないのって(笑)。でも本当だと知って、うれしかったですね!」と、かつてリズムネタで一世を風靡した過去を振り返りながら、出演を喜んでいた。映画の中でも得意のネタ「右ひじ、左ひじ」を変身後のアクションに取り入れているジェビル/仮面ライダーダーククロムB(ブルー)を演じたツネは「役が決まってすぐ、子どもに話しました。ゴースト倒す悪い役やで! パパとゴーストどっちが勝ってほしい?って聞いたら、ゴーストって言われました(笑)」と苦笑気味にコメント。また、「僕がダークネクロムに変身する前に、ワンカットだけセリフを言うところがあります。気づかなかった人はもう一回映画を観て」と、自身の出演シーンを猛烈アピールするひと幕もあった。

ジェイ/仮面ライダーダークネクロムY(イエロー)役の高山侑子は、当日あいにくの夏風邪で声を出しづらい中「今回のように完全な悪役を演じるのは珍しいので、楽しかった」と、悪のライダー役を楽しんで演じたことを明かした。さらに「『ウィザード』の映画でも変身(仮面ライダーメイジ)した経験があるんです。女性で2種類のライダーになった例なんて、あまりないですよね」と、レアな変身体験を二度も行ったことを誇らしげに話した。

映画におけるゴースト最大の敵・アルゴス/仮面ライダーダークゴーストを演じた木村了は、映画を観た感想を尋ねられて「とても感動しました。仮面ライダーとはすばらしい世界なんだとあらためて実感させてもらいました」と熱く語った。撮影に際しては「諸田監督のリクエストに応えて髪を銀色に染めました」と、役にかける強い意気込みをうかがわせた。

「英雄の村」で孤独な闘いを続け、感情の行き違いから息子・マコトとの対決を余儀なくされる深海大悟/仮面ライダーゼロスペクターを演じた沢村一樹は「大画面で観ると迫力があるし、楽しんでいただけたのではないかと思います」と映画の出来栄えに満足そうな様子を見せた。今回、マコト、カノン兄妹の父親を演じたことについては「仮面ライダーのいいところは、怪人とヒーローとの戦いばかりではなく、愛情や友情などを盛り込んだ人間ドラマがあること。そこに役者として関わらせてもらえたことがうれしい」と感想を述べ、「世代を越えた魅力が仮面ライダーにあり、それが何年も続いているのがすごい。僕も、竹中直人さんが演じていた仙人のような役で5年後くらいにまた出演したい。何なら来年も出たいです!」と、自身も末永く「仮面ライダー」の世界に関わりたいと意欲を見せていた。

本作のメガホンを取り、さらに「タコ焼き屋の親父」役で出演も果たしている諸田敏監督は、撮影の日々を振り返って「個人的にとても楽しかったし、スタッフも楽しんでいました。西銘くんをはじめとするキャストのみんなも気合が入っていましたね。こういった撮影時の楽しさが、映画を観ている方たちにも伝わればいいなと思っています」と話し、よりたくさんの人に映画を観てもらえるよう、客席のファンたちに口コミ、SNSなどによる拡散を呼びかけていた。

公開日の8月6日はちょうどリオデジャネイロオリンピックの開催日ということもあって、西銘、木村、大沢、沢村の4人に「力を借りて戦いたいオリンピック選手は?」という質問が投げかけられた。西銘は「陸上の桐生祥秀選手です。あの脚の速さを使って人を守りたい」とヒーローらしく答え、大沢は「レスリングの吉田沙保里選手です。ビンタだけでなく、高速タックルをイゴールに仕掛けたい!」と強気の回答。木村は「自分と同い年なので、体操の内村航平選手を応援しています!」と笑顔で答えていた。

そして沢村は「女子バレーボールの木村沙織選手に……会いたいです!」と、質問の趣旨から大幅に逸脱した願望をあらわにし、「彼女に耳元でささやきながら励ましてほしい。そうしたらがぜんやる気が出ますよ!」と最高の笑顔で答えていた。

『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』は『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』との2本立てで現在上映中。