キャセイパシフィック航空(本社: 香港)は8月5日、同社が保有するボーイング747による最後の商用飛行となるさよならフライトを、10月1日羽田発香港行きCX543便にて運航することを発表した。
これまで同社はボーイング747-400旅客機の退役を進め、順次新しい機材への入れ替えを行ってきた。2016年8月5日現在、キャセイパシフィック航空が保有するボーイング747-400は残すところ3機となっており、羽田、成田および台北と香港を結ぶ路線を中心に運航している。
10月1日の最終フライトを記念して、同社のFacebook公式アカウントを利用したキャンペーンを実施する。キャンペーンでは、ボーイング747に関わる思い出をテキストや写真、動画を用いてフェイスブックでシェアしてもらい、応募者の中から抽選および審査で選ばれた10人を、10月1日の朝、最終フライトの離陸前に行われる機体見学会に招待する。詳細は同社の公式Facebookで、今月中旬に案内される。
ボーイング747シリーズは、アメリカのボーイング社が1970年代初頭より開発し、"ジャンボジェット"の愛称で親しまれた超大型旅客機。キャセイパシフィック航空は、同シリーズによる旅客機でおよそ1億6,000万人の乗客を世界各地に運び、総飛行距離は月までの往復2,700回に相当する。
また、香港の啓徳(カイタック)空港を最後に飛び立ち、現在の香港国際空港に最初に降り立ったことからも、ボーイング747は香港の航空業界の歴史にとって重要な役割を果たし、キャセイパシフィック航空の乗客にとっても思い出深い機種でもある。
ボーイング747-400はキャセイパシフィック航空が保有する旅客機としては10月1日を最後に退役となるが、その優れた貨物搭載能力と航続性能を活かし、キャセイパシフィック航空の主力貨物専用機として貨物輸送を牽引し続ける。なお現在、キャセイパシフィック航空のボーイング747退役を記念した香港への特別パッケージツアーが、主要旅行会社にて販売されている。