カゴメはこのほど、ヒト試験により、朝にトマトジュースを飲むと機能性成分のリコピンが最も効率的に吸収されることを明らかにした。

リコピン吸収量の比較

トマトには抗酸化作用を持つ機能性成分「リコピン」が含まれている。しかし、摂取した時間帯によって吸収効率に変化があるのかどうかは、明らかになっていなかったという。

これまでは、トマト含有飼料を朝に摂取すると他の時間帯よりも効率的にリコピンが吸収できることが動物実験でわかっていた。今回は、それがヒトでも確認できるのか、トマト加工品(トマトジュース)の摂取時間帯と体内へのリコピン吸収に関する検証を行った。

被験者は健康な成人男女23名。朝(8時)・昼(12時)・夜(18時)の各時間帯でトマトジュース160g(リコピン16mg)を摂取してもらい、その後の血中のリコピン濃度を測定して、各時間帯で比較を行った。

その結果、トマトジュース飲用後の血中リコピン濃度の変化量は、朝に飲んだときの値が最も高いことがわかった。特に4時間後と6時間後では、昼に飲んだときと比較して統計学的に有意な差がみられたという。

各摂取時間帯でトマトジュース摂取後の血中のリコピン濃度変化量

動物実験の結果と合わせて考えると、トマトジュースからリコピンを効率よく吸収するには朝の摂取が適していることが明らかになった。この要因としては、食事を摂取するまでの絶食時間の長さが関連していると考えられるという。