空港施設は7月29日、東京都大田区羽田旭町で建設を進めていた羽田空港利用者向けホテル「羽田旭町ホテル」を竣工。同ホテルは竣工と同時にオリックス不動産へ賃貸し、9月に「ホテルJALシティ羽田 東京 ウエスト ウイング」として開業を予定している。
同ホテルは、京浜急行電鉄空港線「穴守稲荷駅」から徒歩4分の場所にあり、2005年4月よりオリックス不動産が運営している「ホテルJALシティ羽田 東京」に次いで、羽田空港周辺エリアで2棟目のホテルとなる。また、同ホテルは「ホテルJALシティ羽田 東京」の西約70mと至近に位置することから開業にあわせ、現在羽田空港と「ホテルJALシティ羽田 東京」とを結ぶ無料送迎バスを同ホテルにも停車を予定している。
地上8階建ての中にダブルとツインからなる全103室の客室を備え、朝食や飲料を提供するラウンジを設置している。インテリアデザインには、ザ・ビバリーヒルトン(米国カリフォルニア州)、ル・メリディアンシカゴ(米国イリノイ州)、グランドハイアット仁川(韓国)、インディゴホテル(サウジアラビア)等でデザインを手掛けるゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッドを起用。深夜に到着・早朝に出発する利用者もゆっくりくつろげるよう、ベージュトーンのソファや間接照明を用いた柔らかい空間を目指す。
また、ロビー床には上空から俯瞰(ふかん)した羽田空港をモチーフにした、縦4.8m×横3.0mの象嵌(ぞうがん)タイルを施し、ラウンジには江戸の小路をイメージした格子模様の壁を配置、各フロアの廊下には紙すきの手法を使ったクロスを用いるなど、訪日外国人に日本の「和」を感じてもらえるような空間を演出する。
江戸の小路を思わせる格子模様の壁を配置したラウンジ全4タイプの客室には、桜や富士山といった日本の風景写真をモチーフにしたドリームボード(ベッド横の壁面)を設置し、写真をぼかすことでまるで夢をみているかのような雰囲気を作り出す。また、着物の八掛(はっかけ)を思わせるベッドライナーなど、日本をイメージさせるマテリアルを採用する。
ビジネスマン向けのコンフォートタイプの客室には、パソコンでの作業が楽に行えるよう大きめのデスクを設置し、観光客が中心となるツインタイプの客室にはくつろぎを重視したソファを設置する。さらに、大型化の傾向にあるスーツケースについても、客室内で荷物を広げられるようスペースを確保し、スーツケースが収納可能なベッドを採用する。
同ホテルの所在地は東京都大田区羽田旭町4-16で、敷地面積は962.94平方メートル(延床面積は3,113.96平方メートル)。鉄骨造の地上8階建てとなる。