帝国データバンクは7月28日、「早慶出身社長企業」の実態調査の結果を発表した。
慶應卒は老舗企業の社長率が高い
同調査は、2016年7月時点の企業概要データベース「COSMOS2」の中から「株式会社」「有限会社」115万3,907社のデータを抽出。うち、社長の出身大学が早稲田大学(以下、早稲田)と慶應義塾大学(以下、慶應)の企業について、信用調査報告書ファイル「CCR」などを基に集計・分析した。
115万3,907社のうち、早稲田出身社長企業は1万789社、慶應出身社長企業は1万1,392社。両校出身の女性社長はいずれも全体(7.6%)を大きく下回り2%弱にとどまった。
業歴別にみると、慶應は業歴50年以上の企業の比率が高く、特に「100年以上」の老舗企業は1,008社、構成比8.8%と全体(2.1%)の4倍以上だった。
年売上高別にみた場合、早稲田は「1億円未満」が33.5%を占めた。一方、慶應は10億円以上の全ての区分で早稲田を上回り、中でも100億円以上の企業は873社、構成比7.7%(早稲田570社、5.3%)となった。
本社所在地は、共に「東京都」が4割強を占め最多。以下、神奈川県、愛知県、大阪府まで同順位が続いた。全体的に東日本で早稲田、西日本で慶應出身社長の企業が多かった。
業種別では、早稲田は「サービス業」(29.4%)、慶應は「卸売業」(23.9%)「不動産業」(12.1%)が目立った。他方、「建設業」は早稲田(6.5%)、慶應(4.1%)共に全体(28.2%)を大きく下回った。
代表者の就任経緯は、共に「同族継承」が最も多く、特に慶應は54.2%と過半数を占めた(全体36.8%)。