ベルメゾン生活スタイル研究所はこのほど、「女性の生活意識アンケート調査」の結果を発表した。調査は6月13日~30日、30代~50代の女性2,370名(各年代790名)を対象にインターネットで行われた。同調査は2012年から実施し、今回が9回目。
収入は増えても、家計は逼迫
配偶者の給料の変化について調べたところ、「昨年より増えた」という人は30.1%で、調査開始以来の高い数字となった。しかしながら、一方で、配偶者の現在の給料に満足していない人(42.0%)が満足している人(29.4%)を上回っており、家計のやりくりが厳しい家庭が多いことがわかった。
景気の印象については、「昨年と変わらないと思う(66.9%)」が前回調査より8.5ポイント増加。7割弱の女性が景気はほぼ横ばいと感じているよう。しかし一方で、財布のひもが緩んだと回答した人は21.0%で、前回調査より3.7ポイント減少とり、景況感は横ばいと感じながらも、財布のひもは決して緩めていないこと読み取れた。
また、一年前と比べて節約をより意識するようになったという人は47.9%で、前回調査から1.8ポイント増加。さらに、日々の生活の中で家計が逼迫していると感じている人は42.2%。こちらも前回調査から3.8ポイントの増となり、年々家計が厳しくなっている実態が明らかとなった。
貯蓄や年金、将来に対する不安が増加傾向
次に、将来に対する気持ちについて調査を実施。まず、「自分の資産や貯蓄に対して不安に感じることがありますか?」と質問したところ、79.4%が「ある」と回答。前回調査よりも10.3ポイントと高い増加率に。また、「年金はあてにしてはいけないと思う(82.3%)」という人も前回調査から4.9ポイントの増加となった。
老後の生活については、「心配だ(78.6%)」と思っている人は前回調査から5.2ポイントの増。さらに、「地震などの自然災害に不安を感じる(80.1%)」人も7.5ポイント増加した。中でも「とてもそう思う(36.5%)」と回答した人は前回調査(24.5%)から一気に12ポイント増加するなど、将来に対する不安の高まりが顕著にみられる結果となった。
アベノミクスに対する期待薄く……
最後に、アベノミクスと今後についてどう思うか聞いたところ、アベノミクスで生活しやすくなっていると思う人はわずか3.6%。また、消費税10%の先送りで景気が回復すると考える人は4.6%にとどまった。
一方で、所得格差がもっと大きくなると思う人は84.6%で前回調査よりも6.2ポイント増加。また、地域格差がもっと大きくなると思う人は78.2%で、前回調査よりも4.8ポイント増加するなど、格差社会の到来を予測する声が増加する結果となった。