「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」がオープン。2フロア吹き抜けの「スカイロビー」が出迎えてくれる

"赤プリ"の愛称で親しまれ、5年前に惜しまれつつも閉館した「グランドプリンスホテル赤坂」。その跡地に、オフィス・ホテル・商業施設、それに135戸の賃貸住宅を有した施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」が7月27日、グランドオープンする。

中でも注目度が高いのは、30階~36階に250室の客室を備えた「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」だろう。まるで美術館にいるような雰囲気や、高揚感にこだわった"最上級"のプリンスホテルで、高層から広がる眺望も存分に楽しめるぜいたくな空間が広がっている。

このたびのオープンに際して、都の有形文化財に指定されている「グランドプリンスホテル赤坂 旧館」もリニューアル。「赤坂プリンス クラシックハウス」として生まれ変わった。今回は、プリンスホテルグループが贅の極みを尽くした同施設の全容を紹介しよう。

最高1泊59万円! 眺望が自慢の高級客室

「ザ・プリンスギャラリー スイート」(1泊59万円/税、食事は別)

「浮揚感」と「額縁で切り取られた万華鏡のような景色」をデザインコンセプトとした同ホテル。レセプションは最上階である36階に設置され、階段を下りるとホテルの象徴ともいえる、2フロア吹き抜けのロビーが広がっている。来館してすぐに素晴らしい眺望が出迎えてくれ、気持ちがいい。

大きなソファでくつろげる

気になる客室も、外の景色が楽しめる大きな窓が目を引く造りに。周囲を額縁のように演出した、芸術性の高い空間が宿泊者を癒やしてくれそうだ。

中でも最も豪華なのが、34階に1室のみを構える「ザ・プリンスギャラリー スイート」(1泊59万円/税、食事は別)だろう。1泊59万円、143平方メートルの広さを誇る、ぜいたくすぎる空間には、窓際や部屋の中心などいたるところにソファを設置。そのどこからも、都内を一望することができる。

客室は「スイート」「グランドデラックス」「クラブフロア」「デラックス」の4カテゴリーに分類され、広さは36平方メートル~、料金は1泊6万3,000円(税、食事は別)~となっている。「デラックス」カテゴリー以外の客は、34階のクラブラウンジも利用可。時間帯によって朝食や喫茶、カクテルなどが楽しめる。

また、いずれの部屋にもタブレット端末が備えられていて、インルームダイニングのオーダーやレストラン予約、それに空調、照明、カーテンの開閉操作が可能。これらの利用情報はプリンスホテルグループ内で共有され、再来館の際には客室サービスに生かされるという。

6室を構える「紀尾井スイート」(1泊20万円/税、食事は別)も95平方メートルと広々

空中空間で最高の食事を

オールデイダイニング「オアシスガーデン」では、イタリアンテイストの洋食が楽しめる

宿泊のハードルが高くても、利用してみる価値があるのはレストランではないだろうか。最上階の36階につくられた、オールデイダイニング「オアシスガーデン」は、"空中空間"をイメージしたイタリアンテイストの洋食レストラン。赤プリ時代から提供してきたメニューも登場するという。

周囲に高層のビルが少ないため、赤坂御用地や迎賓館、スカイツリーなどを臨みながら食事を楽しめるのが魅力だ。一部のスペースは貸し切りも可能で、結婚式の1.5次会など、小規模パーティーの利用を想定しているそう。

広々とした空間と素晴らしい眺望が魅力

ほかにも、和食レストランの「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」は、「ダイニングエリア」「SAKEバー」「鉄板焼きカウンター」「寿司カウンター」「個室」と5つのスペースを擁した造りになっているので、利用スタイルに応じて活用してみてほしい。

左から「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」の「鉄板焼きカウンター」「寿司カウンター」

また、先ほど紹介したロビーの一部には、スカイギャラリーラウンジ「レヴィータ」が設けられており、昼はラウンジ、夜はカクテルバーとなる。同じく35階には、外の風景と遮断された大人の空間が広がるバー「ザ・バー イルミード」もある。

吹き抜けのロビーでは、昼間はラウンジ、夜はカクテルバーが営業

地上140mでぜいたくなリフレッシュを

さらに、スパやフィットネスの施設も充実している。30階にある「SPA&FITNESS KIOI」では、スイミングやフィットネス、温浴施設などが利用可。地上140mの高層階からの眺望を臨みながら、スポーツを楽しんだり、リラクセーションを満喫したりすることができる。

「SPA&FITNESS KIOI」の約半分が天窓となったプール

天井の約半分が天窓となったプールや、最高級マシンを多数導入したジムで汗を流した後は、炭酸泉を用意した(女性エリアのみ)バスエリアでリラックス。余裕があれば、化粧品ブランド「スイス・パーフェクション」のエステも楽しんでみてもいいだろう。

左から、「SPA&FITNESS KIOI」の「ジムエリア」「スパトリートメントエリア」

「クラブフロア」「グランドデラックス」「スイート」の宿泊者であれば、ジムエリア、プールエリア・バスエリアを無料で利用できるほか、会員になれば宿泊者でなくとも、有料で利用できる。

歴史感じる文化財で挙式も可

東京都の有形文化財にも指定されている「赤坂プリンス クラシックハウス」

最後に紹介するのは、リニューアルを遂げた「赤坂プリンス クラシックハウス」。建物には、イギリスで15世紀末から17世紀初頭にかけて普及した建築様式「チューダー様式」が取り入れられている。昭和30年(1955)の「赤坂プリンスホテル」開業以来、ホテル、レストラン、バーなどの利用で、多くの客に愛されてきた歴史ある施設だ。

建設当時の雰囲気を残したフレンチレストラン「ラ メゾン キオイ」

室内の装飾が美しい

2011年に東京都の有形文化財に指定された同施設。今回のリニューアルで、照明器具や外壁などの主要部分が建設当時の状態に復元された。また、バンケット部分が増築され、結婚式場としての利用がしやすいよう、生まれ変わっている。

増築されたバンケット

宮内庁御用達の職人の手によって建設されたという施設の室内では、ねじったような形が特徴の「ねじり柱」や、美しいステンドグラスなど、きらびやかな装飾の数々がちりばめられている。当時の雰囲気をたっぷりと味わえるだろう。

プリンスホテルグループが威信をかけて誕生させた「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」。広報担当者によれば、「グランドプリンスホテル赤坂」の愛用者からは、既に利用の問い合わせが相次いでいるという。伝統を残しながらも、現代的なデザインやサービスを取り入れた同ホテル。一度訪れてみてはいかがだろうか。