「THE IDOLM@STER STATION!!! Summer Night Party!!!」が2016年7月24日、横浜ベイホールにて開催され、我那覇響役の沼倉愛美、四条貴音役の原由実、萩原雪歩役の浅倉杏美が出演した。
本イベントは3人がパーソナリティを務めるラジオ「THE IDOLM@STER STATION!!!」の番組イベントとして行われたが、ベイホールのステージ上には本格的なバンドセットが。番組パートは早めに終了し、事実上のセカンドライブ的な内容となった。これまでも公録イベントでの番組楽曲歌唱はあったものの、「THE IDOLM@STER STATION!!!」としての本格的なライブは2012年3月に吉祥寺CLUB SEATAで開催されたファーストライブ以来4年半ぶりとなる。
まさかの生バンドフルライブ!
イベントは前説代わりのDJ Slim Clear Eyes (響の持ち歌「Pon De Beach」や『シンデレラガールズ』の「Hotel Moonside」の作詞・作曲で知られる井上拓氏の別名義(あだ名))によるDJタイムでスタート。あまりの盛り上がりにステージに登場した主役3人も驚きを隠せないほどだ。おなじみのコーナー「765のつぶやき」のSPECIAL PARTY ver.では、イベント直前にキャラクター3人が言いそうな台詞や、お互いの挨拶を入れ替えたらといったお題のメールが採用された。演技中に貴音(原)が見せた雪歩のものまねに対し沼倉が「貴音のものまねの仕方が由実ちゃんにそっくり」と評する場面も。番組でお馴染みの"ヌゴロさん"が登場したりと盛り上がりを見せたが、ワンコーナーで番組パートが終わると会場は驚きの声に包まれる。それだけライブパートを分厚くする構成ということだ。
番組パートが終わるとステージにはバンドメンバーが登場。ファーストライブ時に原が命名したバンド「チーム王将」とはメンバーの多くが入れ替わっていることから、今回のバンド名は3人より「チーム天下一品」と命名された。「アイステ」楽曲はアイマス本体の楽曲とは一味違う曲調も多いが、「DEAD or ALIVE」のような攻めたナンバーでの生バンドサウンドは圧倒的な厚みと迫力があった。左右に張りだしたサイドステージがあったこともあり、「Traveler」などでは3つのステージに3人が別れ、客席の間近で歌う場面も見られた。
テーマ曲「in Wonder Radio」からスタートしたライブは、歴代「THE IDOLM@STER STATION」という番組の歴史をすべて詰め込んだ内容となった。2009年にスタートした沼倉・原と今井麻美がパーソナリティだった時代の最初のオープニングテーマ「DEAD or ALIVE」や、同時期のエンディングテーマ「はっぴぃ☆ほりっく」を披露したり、2013年~2014年に文化放送 超A&Gで放送されていた沼倉・原2人パーソナリティ時代の「THE IDOLM@STER STATION!!+」オリジナルオープニング曲「Monday Night Fever☆」をライブ初披露したりと、すべてを網羅する内容だ。特に「Monday Night Fever☆」について沼倉が「楽しい曲だね、なんで今まで歌わなかったんだろうね!」とはしゃぐと、浅倉もステージ裏で盛り上がりすぎて疲れてしまったことを明かしていた。ラジオ大阪時代の最後のテーマ曲「ぜんぜんあいたい」を3人で歌ったあと原は「3人で歌ってきた曲だけど、生バンドだと雰囲気が変わるね」と感慨深げだった。
もちろんソロ楽曲の披露もあり、ソロパートは会場を最高に盛り上げてハッピーにする浅倉の「SUPERSTAR」からスタート。4年半前のファーストライブで新曲として披露された「きっと」はより熟成された表現の深みを感じさせるものになった。原の「One Step」は伸びやかな表現にも成長を感じさせたが、何よりも歌っている彼女が本当に楽しそうなのが印象的。「continue」で大人の表現を見せた直後にそのままふわふわしたMCに入る流れに、らしさを感じた。沼倉の「It's ALRIGHT!」はラップを交えた大人のサウンドで、横浜の夜、湾岸のホールで生バンドで……というシチュエーションに一番ぴったりハマっていたような気がする。続く「AVALON」の語りかけるような、包みこまれるような優しい表現との落差に表現者としての彼女の幅を感じた。
ライブパート本編を3人での「HEART AND SOUL」で締めた3人は、グッズのTシャツに着替えてアンコールに登場。7月28日に発売が迫るPS4『アイドルマスター プラチナスターズ』新曲「Happy!」をM@STER VERSION(フル)で披露するサプライズを見せた。初ライブ披露の番組新テーマ曲「だから今夜君と」は歌い終えた3人が「おしゃれ!」と言いあうほどの大人の表現で、3人の歌声が融け合うユニゾンが素晴らしい。この曲は歌詞に3人のトークネタを織り込んでいることも特徴で、浅倉が「私渋滞とフリーウェイって歌詞があるの」と、かつて封印された楽曲を匂わせるコメントで客席をにやりとさせていた。ライブの最後は、3人が初めて一緒に歌った「1, 2, 3」で締め。最後の挨拶では、浅倉がステージで歌うことが怖かった自分にライブの楽しさを教えてくれたのが「THE IDOLM@STER STATION!!!」のライブだったと語り、原は私の中でアイステの楽曲は宝物と表現した。3人に共通していたのは次のライブを待望する言葉の数々で、特に沼倉が「願いは声に出せばそこにいけるから」とサードライブの開催を確信した言葉が強く印象に残った。
「THE IDOLM@STER STATION!!! Summer Night Party!!!」セットリスト
M-01 : in WonderRadio / 沼倉、原、浅倉
M-02 : DEAD or ALIVE / 沼倉、原、浅倉
M-03 : Traveler / 沼倉、原、浅倉
M-04 : SUPERSTAR / 浅倉
M-05 : One Step / 原
M-06 : It's ALRIGHT! / 沼倉
M-07 : AVALON / 沼倉
M-08 : きっと / 浅倉
M-09 : continue / 原
M-10 : Monday Night Fever☆ / 原、沼倉
M-11 : はっぴぃ☆ほりっく / 沼倉、浅倉
M-12 : Okey Dokey / 原、浅倉
M-13 : ぜんぜんあいたい / 沼倉、原、浅倉
M-14 : HEART AND SOUL / 沼倉、原、浅倉
【アンコール】
EN-01 : Happy! (M@STER VERSION / 沼倉、原、浅倉
EN-02 : だから今夜君と / 沼倉、原、浅倉
EN-03 : 1,2,3 /沼倉、原、浅倉