明治安田生活福祉研究所は7月19日、きんざいと共同で実施した「親子の関係についての意識と実態に関する調査」の結果を発表した。調査は3月16日~23日、全国の中学生~29歳の子を持つ親(35~59歳の男女)9,715名、子(全国の15~29歳の未婚男女/高校生・専門学校生・大学生等・社会人)5,803名を対象にWEBアンケートで行われた。
高校生に卒業後の希望する進路をたずねたところ、65.0%が「国内の大学・短大に進学」だった。男女別で見ると、大学進学希望者は男性が68.5%と女性61.6%を約7ポイント上回り、専門学校希望者は女性が18.6%と男性の8.5%を約10ポイント上回った。
親に対して、子どもに希望する最終学歴をたずねたところ、息子には71.7%・娘には67.6%が「大卒以上」を希望している。親の学歴別で見ると、大卒以上の親は子どもにも「大卒以上」の学歴を希望する割合が高く、特に母親の方が父親よりもその傾向が強くなっている。
世帯年収が高いほど子どもの進学に関与する!?
親の世帯年収別に子どもの進学に対する親の関わり度合いを見ると、子どもの進学について積極的に関与した父親は、世帯年収が1,000万円未満までは20%を下回っているが、1,000万円以上では24.9%となっている。母親は世帯年収が高くなるにつれて積極的に関与した割合が高くなっており、400万円未満の場合は40.7%なのに対して、1,000万円以上の場合は52.3%と11.6 ポイント高い。
世帯年収が高くなるに従い子どもの進学に「積極的に関与」している傾向が見て取れるが、「少しは関与した」までを含めるとそれほど大差はなかった。
また、親から進学に強く関与された親ほど、子どもの進学に対して強く関与していることもわかった。
親の就活への関与は?
親が就活をしていた頃にその親が就活に関与(「積極的に関与」+「少しは関与」)したのは27.0%で、男女別では男性25.2%、女性28.8%となった。「全く関与されなかった」は、40%超。
就活経験のある子どもを持つ親が子どもの就活へ関与したのは38.0%と、親が就活をしていた頃より高くなっている。母親の方が父親より関与した割合が高く、息子の就活へ39.6%、娘の就活には45.9%関与している。
子どもに自分たちの居住地の近くで働いてほしいかを親にたずねたところ、近くで働いてほしいと思っている(「思う」+「どちらかと言えば思う」)親は58.5%で、父親より母親の方が高くなっている。
娘に近くで働いてほしい親は63.7%で息子の53.5%よりも10ポイント程度高く、また、母親の65.5%が娘に近くで働いてほしいと思っていた。