TVアニメ・アーケードゲーム『プリパラ』のライブツアーイベント「プリパラ サマーアイドルライブツアー2016」の東京公演が17日、東京・豊洲PITにて昼夜の部で開催された。
左上からかりん(Prizmmy☆)、みあ(Prizmmy☆)、れいな(Prizmmy☆)、ひな(Prizmmy☆)、渡部優衣、真田アサミ、上田麗奈 |
本イベントは『プリパラ』出演アイドルたちによる東京・大阪で行われるライブツアー。東京公演の出演者は真中らぁら役の茜屋日海夏、南みれぃ役の芹澤優、北条そふぃ役の久保田未夢、東堂シオン役の山北早紀ドロシー・ウェスト役の澁谷梓希、レオナ・ウェスト役の若井友希、黒須あろま役の牧野由依(夜の部のみ)、白玉みかん役の渡部優衣、ガァルル役の真田アサミ、黄木あじみ役の上田麗奈、Prizmmy☆。昼夜合計で6200人動員の大盛況イベントとなった。
『プリパラ』の大型ライブイベントとしては2015年12月20日に開催された「プリパラ クリスマス ドリームライブ」以来で、なかでも真田がガァルル役としてイベントに出演するのは本公演が初となる。イベントがスタートすると、センターとサイドに設置された計5つのスクリーンに、『プリパラ』の水先案内人である赤井めが姉ぇが映しだされ、ライブの諸注意について説明。見慣れたアニメーションにいやがうえにも『プリパラ』の世界へ引き込まれていく。
先陣を切ったのは、『プリパラ』では2014年12月13日開催の「プリパラ&プリティーリズム クリスマス☆パーティー」からお馴染みとなっているPrizmmy☆。2ndシーズン4クール目ED「LOVE TROOPER」から始まり、1stシーズン3クール目ED「I Just Wanna Be With You ~仮想と真実の狭間で~」、アニメ映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(キンプリ)でも使用された『プリティーリズム・レインボーライブ』2クール目OP「EZ DO DANCE」、1stシーズン1クール目ED「Jumpin'! Dancin'!」とメドレーでライブのオープニングを彩っていく。夜公演では新曲の「Shiny Colors!」も混ぜ、ノンストップで駆け抜けていった。
Prizmmy☆が場を温めたステージに登場したのは茜屋、芹澤、久保田、山北、澁谷、若井のSoLaMiDressingの6人。スクリーンに『プリパラ』本編「神アイドルグランプリ」開催地決定時の映像が流れ、赤井めが兄ぃからの「今回の開催地は……」のセリフを受け、「東京!」と大きく返す茜屋。
「東京おもちゃショー2016」で新調したばかりの衣装を身にまとい、披露するのは「Ready Smile!!」。『プリパラ』大型イベントでは初となる同曲だけに、客席から照らされる6色のサイリウムの動きも気合を感じられる。すでにクライマックスのような盛り上がりのあとに見せたのは、上田麗奈による小芝居。
茜屋演じる真中らぁらから赤ん坊・ジュルルの居場所を尋ねられたあじみ先生こと上田。キャベツを詰んだ軽トラックの中に紛れ込んたジュルルが、スーパーマーケットの木箱の中に詰め込まれた際の本編映像が流れ、ステージには同じように木箱が設置。その中には大量のキャベツとジュルルのぬいぐるみ。上田があじみの声でジュルルを呼べば、同じように上田の声でジュルルが泣く。一人二役のやりとりを数度繰り返し、「ジュルルはライブが大好きだから、このステージでたくさんライブをすれば出てきてくれる」という結論にたどり着いたプリパラポリス係長の黄木あじみ。
ジュルル捜索のために始まったライブイベントは、ここからソロコーナーに突入する。早速、アニメ71話限定EDの「ThankYou Birthday」を披露する茜屋。2015年7月12日に開催された「らぁらプリパラデビュー1周年記念イベント」でらぁらの1周年と、7月16日誕生日の茜屋を祝うために初披露された同曲。その後、本編の「らぁら誕生日回」で流れたこの曲を、前日誕生日を迎えたばかりの茜屋が歌うのはなんとも言えない感慨深ささえ感じられた。今回は誕生日などには特に触れず進められたが、その理由は後ほどわかることとなった。
続いて登場したのは久保田。「みんないい子にしてたかしら? 私のカゴの小鳥ちゃんたち」と客席にマイクを向け、望むとおりの答えが帰ってきたため、「いい子にしてたようね、そんな小鳥ちゃんたちにご褒美」と「太陽のflare sherbet サクラシャワーver.」のイントロが流れだす。クールなそふぃを見事に表現しきる久保田と、パープルやレッドのサイリウムで作られたそふぃの好物・レッドフラッシュがステージに咲き乱れる様は、共に美しいの一言であった。
間髪入れずに「ぷりっとぱ~ふぇくと」が流れ、芹澤がステージに立つ。ライブでは完全に初めてとなる曲だが、芹澤のパフォーマンスも、観客の「ぷりぷり」コールの練度も共に完璧だ。芹澤が「ぷりぷり」と歌えば、観客も「ぷりぷり」と返す淀みのないコールアンドレスポンスは、とても今回が初披露とは思えない。芹澤もその喜びが笑顔となって現れており、客席に手を振るなど、とにかく多いアピールが印象的なステージだった。
曲中、芹澤の「世界中に届くように、おもいっきり歌うぷり! それがプリパラぷり!」のセリフに合わせ、「かしこまっ! みんな友だち、みんなアイドル!」と茜屋、「らぁら、みれぃ、ありがとう。プリパラでふたりが一緒に歌ってくれてうれしい」と久保田がステージに登場。「力をあわせてSoLaMi SMILE、行くぷり!」、「えいえい、かしこまっ!」と3人が手を合わせた瞬間、「ぷりっとぱ~ふぇくと」は「トライアングル・スター」に変化していく。曲調がまったく同じで歌詞だけ違うという特殊な楽曲同士だからこそできる演出だ。
SoLaMi SMILEの絆を再確認したところで、次は印象鮮烈・DressingPafeのターンだ! とばかりにシオンのソロ曲「絶対生命 final show女」を歌い上げる山北。2015年「プリパラ クリスマス ドリームライブ」最後のMCでも再度話題に挙げ、実演していたほどお気に入りな前蹴りの振り付けももちろん健在だ。激しいギターとドラムパートが特徴的なナンバーだけにダンスもハードだが、難なくこなしていき、クールな視線の送り方など、前回よりも「モノにしている」感が増している曲になっている。
次いで澁谷と若井のデュエット曲「Twin mirror compact」だ。「僕と離れちゃダメだぞ」、「ドロシーがそう言うなら」のセリフから始まった「Twin mirror compact」は、利き手が左右に分かれているなど、左右対称な特徴を持つ双子「ミラー・ツイン」を題名に冠した曲。本人たちはよく自分たちの身長差について言及していることがあるが、それすらも違和を覚えることすらなく、澁谷と若井のパフォーマンスの完成度はまさに鏡に写したようにピッタリで、特に間奏で見つめ合い歌うシーンは圧巻だ。
そんな双子を見守るように山北が優しく登場し、「ラン♪ for ジャンピン!」を初披露。DressingPafeとしては「NO D&D code」、「CHANGE! MY WORLD」から約1年半ぶりの新曲は、まさにサマーライブにふさわしい夏らしさと爽やかさの共存した楽曲で、「パッパ~! ドゥーワパッパ~」のコールも心地よい。「面白いことって一人じゃ起こせない」の歌詞通り、ステージを縦横無尽に駆け、ステージに座り、そしてカメラへ向けての投げキッスなど、ライブでの「ワクワクドキドキ」を常に提供してくれるDressingPafeならではのパフォーマンスとなった。