「"月9に行けばラブストーリーが見られる"という認識が、視聴者にも根付きつつある」と語る、11日スタートの新月9ドラマ『好きな人がいること』の藤野良太プロデューサー。
放送前からさまざまな仕掛けで"お祭り"感を見せ、SNS上を中心に大きな盛り上がりを見せているが、そこからさらに大きなムーブメントを起こすべく、スタッフとキャストに「"憧れ"をこの作品で作ろう」と発破をかけたという。今回のインタビューでは、そんな撮影現場の様子も語ってくれた――。
フジテレビ 藤野良太プロデューサー |
――フジテレビの看板枠である月9ですが、今年に入って『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『ラヴソング』と、2作続けて全話平均の最低視聴率を更新してしまいました。やはり、ここで盛り返していきたいという思いは強いですか?
そうとう強いですね。今、このタイミングで月9をプロデュースする責任を良い意味ですごく感じています。テレビなので、視聴率は取らなければいけないと思っているのですが、ただ、この作品に関しては、それだけじゃない結果があると思ってます。それは、若い視聴者の間でブームになることです。フジテレビの月9だけがやれることだと思っています。
今回はスタッフとキャストに「恥ずかしげもなく言うけど、"憧れ"をこの作品で作ろう」と最初に伝えました。桐谷さん演じるキャラクターの衣装や髪型をマネしたくなったり、山崎くん演じるキャラクターのサングラスをかけて海に行きたいと思ってもらったり、こんなレストランでご飯食べてみたいとか、こんな家でシェアハウスしてみたいとか、映像に出てくるすべてのものが輝くように徹底しています。うれしかったのは、野村くんが初めてセットに来たときに「めちゃくちゃオシャレなセットじゃないすか」と言ってくれたことかな(笑)。全員で"憧れ"をつくるべく頑張っています。
――まさに"月9"全盛の頃のムーブメントですね。
若い世代に『恋仲』以上のブームをつくって、それがもっと上の層の方々にも広がっていけば、月9の意味も示せるかなと。月9が盛り上がればフジテレビが元気になると思うんです。そのきっかけになりたいですし、なる気満々です!!!
――若い人たちへのアプローチとして、今回は制作発表をウェブのライブ配信で行ったり、藤田ニコルさん主演でスピンオフ作品を配信したり、番外編をコミック化したり、台本を放送直後に配信したりと、新しい仕掛けを次々に行っていますよね。
そうですね。若い人に届くにはどのような仕掛けをつくれば良いか、常に考えてますね。そのうち物心ついたときからiPhoneに触れている世代が、ドラマの視聴者になってきます。まさに"新人類"ですよね。時代についていくためには、作り手が常に試行錯誤していかなければと思っています。
――今後も新しい仕掛けはありますか?
もちろんです。まだ言えませんがとっておきの施策を考えています。夏のドラマのプロデュースって、ひとつの"お祭り"を作っている感じがあるんです。メインイベントがドラマの本編で、他にもいろんなところで催しものをやって、今年の夏を盛り上げていければと思っています。
――お祭りって本番の前に、街中に提灯がぶら下がり始めると、もうワクワクしてきますもんね。
そうですね。お祭りが始まる前のワクワク感というか、"面白そう"という空気感をオンエア前にどう作るかを考えて宣伝方法を考えています。