JR西日本は8日、広島エリアに設置する新駅3駅の駅名決定を発表した。可部線電化延伸区間の新駅は「河戸帆待川(こうどほまちがわ)」「あき亀山(あきかめやま)」、山陽本線西条~八本松間の新駅は「寺家(じけ)」に決定。3駅とも2017年春開業を予定している。

可部線の現在の終点、可部駅(2015年撮影)。可部線の電化延伸にともない、可部駅もホームの配置が変更となる

可部線は非電化区間だった可部~三段峡間が2003年に廃止されたが、可部駅の隣の旧河戸駅周辺まで広島市北部の市街地が続いており、沿線の宅地開発が進むとともに地元から強い復活の要望があったという。JR西日本と広島市は2013年2月、広島市北部への公共交通の軸となる可部線の電化延伸を事業実施することで合意。可部駅から河戸エリアまで約1.6kmの区間を電化延伸し、新駅を2駅設置する工事が進められている。

現在の終着駅である可部駅は2面3線の駅だが、電化延伸に合わせて行き止まり式の1・2番線ホームをなくし、3番線ホームの外側にあった留置線を活用して下りホームを増設することで、相対式ホーム2面2線の駅とする。新駅2駅のうち、中間駅の河戸帆待川駅は旧河戸駅とは異なる位置にホーム・駅舎を新設。単式ホーム1面1線の駅とする。

新たに終点となるあき亀山駅は頭端式ホームの駅として開業予定。「あき」をひらがな表記としたことで、廃止区間にあった旧安芸亀山駅と区別できる。なお、可部線電化延伸の取組状況は広島市サイト内でも公開されており、今年6月時点で中間駅(河戸帆待川駅)のホーム・駅舎は概成、終点駅(あき亀山駅)もホーム・スロープが概成し、駅舎の建築工事を進めているとのこと。終点駅の写真では、ホームの他に留置線も確認できる。

山陽本線の新駅は西条駅と八本松駅の中間に位置する東広島市の寺家地区に設置され、駅名も寺家駅に。東広島市によれば、駅舎は北口・南口があり、自由通路で行き来できるという。新駅開業にともなう新たなまちづくりも進められる。