多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『開発者オプションを表示する前の状態に戻せますか?』という質問に答えます。

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Android OSには、アプリ開発者など一部のユーザが必要とする設定項目を集めた「開発者オプション」という画面が用意されています。Android 4.2以降、工場出荷段階では表示されなくなりましたが、「設定」アプリで「端末情報」→「ソフトウェア情報」の順に画面を開き、「ビルド番号」の項目を合計7回タップすると現れます。

その開発者オプションですが、公式には消す方法が定められていません。あるメーカーの端末は、「設定」アプリのデータを消去すれば表示されない状態に戻せますが(「設定」→「アプリ」で「設定」のアプリ情報画面を開く)、この方法を使えない端末も存在します。運よく「設定」アプリのデータ消去で開発者オプションを非表示化できたとしても、設定した内容はそのまま残るため、非表示化前に手動でもとの状態に戻しておく必要があります。

開発者オプションを消せない仕様の端末は、上記の方法に頼れないため、バックアップ作成後にAndroid OSのリセットを実行し、初期化したあとでバックアップから復元する、という手順を踏まなければなりません。手間はかかるものの、これで開発者オプションを表示する前の状態に戻すことができます。

筆者が収集した情報の範囲では、ソニーモバイルコミュニケーションズのXperiaシリーズと富士通のarrowsシリーズでは、「設定」アプリのデータ消去で開発者オプションを消すことができました。一方、GoogleのNexusやサムスン、LGの端末は「設定」アプリのデータ消去ができず、結果として開発者オプションを消すことができませんでした。もっとも、公式な手順が定められていない機能のことですから、実際に試したうえで対応策を考えるしかないでしょう。

「設定」アプリのデータを消去できない端末は、開発者オプションを消すには初期化するしかありません