シャープは7月6日、ウォーターオーブン「ヘルシオ」シリーズの新製品発表会を開催した。ヘルシオシリーズのオーブンといえば、余計な脂や塩分を落として調理する「過熱水蒸気オーブン」として注目を集め、昨年からは加熱時間が異なる食材を同時調理できる「まかせて調理」機能も搭載した。今回の新モデルは、手軽さを強化しつつ、人工知能を搭載して献立の提案を行えるようになった。

対話を通じて学習するオーブン

シャープによると、主婦にとって料理をする上での最大の悩みは「献立を考えること」だったという。そこで、AX-XW300には対話ができる学習型AI(人工知能)を搭載。このAIは新しいクラウドサービス「COCORO KITCHEN」と連携しており、さまざまな情報と連携して最適なレシピを見つけ出す。

料理をする上での最大の悩みは「献立を考えること」だという

実機デモでは、冷蔵庫にある材料をチェックし「鶏肉と卵があるけど、なにができる?」と質問したところ「鶏肉と卵ですね、チキン南蛮などはどうでしょうか?」と返答した。さらに面白いのが、「サッとつくれるメニュー」「大人数で楽しめるメニュー」など、あいまいなオーダーにも返答してくれること。たとえば「今晩なに作ろう?」という質問にも、「今日は暑くなるみたい、スタミナのつくスペアリブのキノコ風味焼きはいかがですか?」と、気温に合わせた献立をすすめてきた。このほか、旬の食材や「七夕」「クリスマス」などのイベントに合わせた提案もするという。

本体の「おはなし」ボタンを押すと、質問を受けつける状態になる。質問後は数秒考えて質問に見合った料理のリストを表示する

【動画】「みんなで食べられる料理」を提案するAX-XW300(音が出ます)

【動画】「今晩なにつくろう?」という質問に、「暑くなるので」とスタミナのつく肉料理を勧めるAX-XW300(音が出ます)

さらに、ダイエットや血圧に配慮した健康レシピも検索できる。デモでは「高血圧向けのメニューを教えて」というと、レシピから減塩メニューを選び出した。さらに、「●●カロリー以下のメニューを教えて」など、カロリーを条件に加えることも可能だ。

【動画】一度高血圧向けのメニューを提案したものの、目標カロリーをきいて別のメニューを選びなおすAX-XW300(音が出ます)

AX-XW300に搭載しているAIは「学習型」のため、ユーザーの食生活から好みなども覚えていく。調理後に投げかけられる「今日の料理はどうですか?」「今日の料理を覚えてもよいですか?」といった質問に答えることで、気に入ったレシピを簡単に登録できる。また、提案されたメニューに対して「それは子供が嫌い」などと言えば、出現数を減らす。肉料理が続いていることを学習すると「肉料理が続いているから魚を使った料理はどうですか?」など提案してくることもあるという。

クラウドサービスのCOCORO KITCHENは、スマートフォンと連携。AX-XW300で調理できるメニューは専用アプリで閲覧できるため、昼間にメニューを決め、夕方にスマホで必要な材料をチェックしながら買い物する、といった使い方も可能だ。外出時にスマホで献立を決められるのもおもしろい。たとえば、買い物先で豚肉が安かった場合は専用アプリで豚肉のレシピを検索し、決定したメニューをその場で自宅のAX-XW300に送信できる。

AX-XW300で料理を選び「保存する」を押すと、アプリでレシピをチェックできるようになる。アプリでは材料やレシピなどを詳しく見られるので、買い物先で必要な食材を確認するのに便利

アプリでチェックしたレシピをAX-XW300に送信することも可能だ