東京都は7月4日、2016年春季賃上げ・妥結状況の最終集計結果(2016年6月30日現在)を発表した。それによると、妥結した都内民間労働組合570組合のうち集計可能な488組合の平均妥結額は5,664円、賃上げ率は1.78%となり、前年と比べて金額で663円、率で10.48%下回った。前年比(同一組合)が減少するのは4年ぶり。

過去10年間の要求・妥結結果(2007年~2016年)(出典:東京都Webサイト)

前年比が最も高かった業種は「ゴム製品」

産業別・業種別妥結金額の分析対象(5組合以上)となった27業種のうち、前年比が最も高かったのは「ゴム製品」で16.11%増。以下、「その他運輸」が9.28%増、「非鉄金属」が8.62%増と続いた。一方、前年比が最も低かったのは「輸送用機械器具」で32.36%減、次いで「情報サービス」が27.65%減、「学術研究、専門・技術サービス業」が20.09%減となった。

産業別・業種別の妥結額をみると、「情報通信機械器具製造業」が9,175円で最も高く、以下、「情報制作(出版等)」が7,846円、「電気機械器具」が7,740円と続いた。反対に最も低かったのは「情報サービス」の2,434円だった。

交渉内容については(回答267組合)、「定期昇給(賃金カーブ維持)+ベースアップ」を要求した組合は145組合(54.3%)、「定期昇給(賃金カーブ維持)+ベースアップ」で妥結した組合は78組合(29.2%)となった。