東京・上野でとんでもなくボリューミーなソフトクリームが誕生したという。なんせメニュー名にも「鬼盛り」「羽根付き」という魅惑的キーワードが並ぶ。一体どんな迫力の一品なのだろうか?
おいしい羽根作りはお手の物!
気になるそのメニューの正式名称は、「鬼盛り、羽根付きソフトクリーム」。作っているのは、たい焼きやかりんとう饅頭の製造販売で知られる「たい焼き神田達磨」上野店だ。
そしてこのお店の顔とも言える定番メニューが、焼きたてアツアツの「羽根付きたい焼き」。あんこと皮を絶妙なバランスで楽しんでほしいとの想いから、あえて本体周りに"バリ"を多く残すことによって羽根付きに仕上げたたい焼きは、煎餅のようなパリパリ食感と、あんこと生地が見事にマッチングしたもっちり食感との両方を味わえるのが特長である。
では、その匠の技術をなぜソフトクリームに落とし込むことになったかというと、きっかけは、あるとき来店した男女2人組の客の行動にあるという。
「たい焼きとソフトクリームを注文したふたりは、店先でたい焼きにソフトクリームをつけて食べ始めたんです。その時、『これはおもしろいな』と感じ、すぐにソフトクリームに羽根をつけて販売したところ、たちまち人気になりました」と同店スタッフ。
さらに、「当初、羽根は一枚だったんですが、お客の要望に応える形でどんどん大きくなっていきました」との秘話を明かしてくれた。
大きな羽に上質なあんこも添えて
もちろん、人気に火が付いた理由は見た目のユニークさだけにあらず。濃厚なソフトクリームに合わせるあんこは、北海道十勝産エリモ種の小豆を毎日店で炊いているという。昔ながらの直火銅釜製法で練り上げたあんこは、糖度47度。甘さ控えめでしっとり緩やかな仕上がりで、小豆の繊細な風味が活きていることをしかとかみしめることができるのがうれしい。
購入していく客の反応を聞いてみると、「みなさん、とてもおもしろがってくださいますね」と店側もうれしそう。老若男女問わず人気とのことだが、あまりのボリューミーさゆえ、人によってはひとりで食べきれないのではないかと心配になってしまうほど。
しかし、割った羽根をスプーン代わりにしてソフトクリームをすくうなどして、みんなで和気あいあいと食べるのも楽しそう。ソフトクリームがもっともおいしい夏のうちに、ぜひ一度はトライしてみては?
※記事中の情報・価格は2016年6月取材時のもの