日本銀行は7月1日、2016年6月(第169回)の全国企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。それによると、業況判断指数(DI:景況感「良い」から「悪い」を引いた割合)は、大企業製造業で前回調査(2016年3月)から横ばいのプラス6となった。

業況判断の選択肢別社数構成比(出典:日本銀行Webサイト)

中小企業は製造業、非製造業ともに2期連続の悪化

大企業非製造業は同3ポイント低下のプラス19と、2期連続の悪化。業種別では、建設や宿泊・飲食サービスなどで悪化した。

中堅企業製造業は同4ポイント低下のプラス1、非製造業は同3ポイント低下のプラス19。中小企業製造業は同1ポイント低下のマイナス5、非製造業は同4ポイント低下の0と、製造業、非製造業ともに2期連続で悪化した。

全規模全産業では同3ポイント低下のプラス4となった。

3カ月後の先行き(2016年9月の予測)については、大企業製造業は今回から横ばいのプラス6、非製造業は同2ポイント低下のプラス17。中堅企業製造業は同1ポイント低下の0、非製造業は同4ポイント低下のプラス10。中小企業製造業は同2ポイント低下のマイナス7、非製造業は同4ポイント低下のマイナス4と、大企業製造業以外はすべて悪化すると見込んでいる。

全規模全産業の先行きは同2ポイント低下のプラス2と予測している。

なお、今回は英国のEU離脱決定後に起きた円高の影響はほとんど反映されていない。

調査対象企業は1万862社(回答率99.7%)、回答期間は2016年5月30日~6月30日。