ドイツ人作家ワルデマル・ボンゼルスの児童小説『みつばちマーヤの冒険』を原作とするフルCGアニメーション映画が、9月3日に全国公開されることが27日、明らかになった。日本語吹き替え版では、"はるかぜちゃん"こと女優の春名風花が主人公マーヤの声を演じ、海外アニメ吹き替えに初挑戦する。
1912年に刊行された原作小説は、各国語に翻訳されて100年以上、世界の子どもたちに愛され続けている名作。日本では1975年にテレビアニメシリーズとして最高視聴率21.4%を記録し、欧州ほか44カ国で放映された。本作は、当時の日本のアニメーションの作風を残してドイツでフルCGアニメーション化した作品で、冒険好きのみつばち・マーヤが、友達のウィリーや、バッタのフィリップらと共にさまざまな冒険の中から成長していく、心温まる物語となっている。
吹き替えキャストは春名のほか、マーヤの親友・ウィリー役に『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空役で知られる野沢雅子。40年ぶりに同役を吹き替える。草原のテリトリーをめぐって争うスズメバチの子ども・スティング役は柿原徹也、マーヤに外の世界の素晴らしさと過酷さを教えるバッタ・フィリップ役は小林祐介、女王付の女官長・バズリーナ役は西墻由香、女王付従者・クロウリー役は落合福嗣、女王役は沢田俊子が務める。
マーヤ役の春名は、「決まった時は飛び上がるほどうれしかった」とコメント。「先輩方が演じてきたキャラクターだけに緊張もありましたが、ウィリー役の野沢さんをはじめ草原の仲間がマーヤと私を励ましてくださったので、自信をもって初フライトに飛び立つ事ができました」と言い、「草原や空が美しくキラキラ描かれていて、演じるというよりマーヤと共に外の世界に目を輝かせ、素直に泣いたり笑ったりできた気がします」と振り返る。また、マーヤが世界中で愛されている理由について「聞いた話や偏見に惑わされず、自分で見たものや感じたものを信じ、真の友を選びとる確かな目を持っているところ」と分析。「見てくれる皆さまに、マーヤの純粋な強さが伝わればイイな」と期待を寄せている。
40年ぶりに同役を演じる野沢は「久しぶりに会えるウィリー君」と懐かしさを見せると共に、「ウィリーの何とも言えないかわいらしさも変わってなくマーヤとのコンビ…フィリップさんと共に大冒険…最高でした」と感激。「ハラハラ、ドキドキ、笑いあり、次から次への展開に引き込まれ、あっという間にthe End…夢いっぱいの作品で最高」と続け、「ぜひ親子で、行って楽しんでください」と呼びかける。
落合は、クロウリーを「ポヤっとしつつも、しっかりとその時その時の状況をすごく理解した、ある意味とても中立なキャラ」と表現した上で、「悪役になりすぎず、味方にもなりすぎない立ち位置を意識しました」と説明。「とにかく出てくるキャラクターがどれもかわいくてたまりません」と本作の魅力を伝え、「お父さん、お母さんは『昔見た事がある』という方もいらっしゃると思います。小さな虫たちの世界を楽しんでください!」とアピールした。
このほか、小林は「映像もフルCGと豪華で、表情豊かなキャラクターたちがスクリーンを縦横無尽に動き回る様は爽快」とコメント。柿原は、「『え? こんなにかわいい世界観なの??』と、大人になってピュアな心を失ってしまった自分としては少しばかり不安になりました」と初めて作品を見たときを思い返し、「いざ収録が始まると、テンポも内容も良いので最高に楽しめました!」と語った。
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